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『折角の来客だし社長から貰ったお高い茶葉にしようかな……

ウーン、でもこれは結構癖も香りも強いし、そういうの嫌いかな……


あ、お茶請け何かあったっけ?……乱歩さんと食べようと思ってた和菓子が残ってるけど……勝手に食べたら怒るかな?


その前にお湯沸かした方がいいか、時間かかるし。




ねぇ千夜ちゃん、香り強いものとか苦手、ですか……?って』





は?寝てる?
此の人私の寝台で勝手に寝てる?


来てまだ数分ですよ?


『まぁ、疲れてたのかな……




ふふ、おやすみなさい。』


最初に私に睨みを聞かせてきた人と同じとは思えないほど綺麗な寝顔だった。

まつ毛も長いし、サラサラの襟足長めの髪はもう女の子みたいだ。


私もお風呂入って寝なきゃ、明日も早いし。


っとその前に、


『“是”だけは預かりますね。』


そう言って彼の内衣嚢(ポケット)から拳銃を預かる。
私が寝てる間に血迷って撃たれたりしたら敵わん。


念の為弾を取り出して……。

此の棚の中にでも隠すか。


そう言って開いた戸棚の中に千夜ちゃんのものと、私が護身用で持たされている拳銃をそっとしまう。

















さ、入浴も終えた事だし寝たいんだけど……

此の1人で私の寝台を占領している男をどう退かすか。




『あのー、恐れ入りますが私、此処で眠りたいんです。床で寝てください。』

そう言って彼の体をゆぶるが
「ん"ー」とか「あ"ー」とか言うだけ。
仕方ない、私が床で寝るか……と諦めたその時。






『きゃ!!』

「夜這いならもっと上手くやれや。」

と言われ腕を引かれ、気づいたら同じ布団に這入っていた。



『ちょ、私は一緒に寝るとは云ってないですよ、!』

「お前のだぁい好きな千夜ちゃんと寝れるんだから大人しく抱き枕になっとけよ、な?」


今日出会ったのに好きも何も無いですって!!


『ほ、ほんとに……離れて!、』

そう云って彼を押し退けようとすると、

「うぜェ口だな。塞いでやるよ、」
『!!!……ん、ちょ、……は、ん、……!!


ちょっと、何するんです……え?』


いきなり口をつけられ、漸く口が離れたと思ったら彼はまた寝ていた。



接吻されて、でも相手は寝惚けてて……


初めてじゃないにしろ久々の接吻がこれはない。
彼を家に入れたのは間違いだった。治くんが知ったらなんて言うか…





私は結局この日一睡も出来ずに、隣で寝てる彼の腕から這いずり出て、彼に朝食と置き手紙を残し早朝に家を出た。

〇三途side→←〇


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  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーカラー

あずきいろ


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作者名:ももも | 作成日時:2021年8月23日 5時

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