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其処からは一瞬。
私の異能に心を奪われてしまっている彼を眺める。
そもそも芥川は私の異能の発現条件を知っているわけで、それを満たしてる関係だというのに。
……そんなことも忘れていたの?
『あんまり頭に血が上りやすいのは如何かと思うよ。』
芥「……五月蝿い。」
そう云って芥川は私に抱きついてくる。
黙っていれば可愛いのに。
『一寸、私帰りたいんだけど。』
芥「僕を置いていくのか!!」
そんな泣きそうな顔で見られても……
とりあえず頭をなでてやると満足そうに微笑む芥川。
『今は寝ときな、疲れてるでしょ』
そう云うと素直に目を閉じる。
路地の壁に寄りかからせるように座らせておいた。
パパに連絡を入れておいたからそのうち樋口ちゃん辺りが迎えに来るだろう。
まぁ、それまで軍警が来なければの話だけど。
_______さてと、
『お兄さん大丈夫でした?』
そう桃色髪の男性に声をかける。
「あァ……ワリィな」
『ここは魔都と呼ばれるヨコハマですからね。他ではあまり見られない者が大勢います。
夜道を出歩く際は気をつけて。』
そう云って私は彼の左手の小指に触れる。
『此れでもう大丈夫、今度からは此処で何かあったら私を呼んで下さい。
私が助けに行きますから。』
桃色の彼に私の異能の発現条件“左手の小指に触れる”を施しておいた。
しかし、私は勘違いしていた。
あの時聞こえた発砲音は芥川のものであると。
桃色の彼は芥川に目をつけられた一般人であると。
『駅まで送りますよ、』
カチャ、
笑顔で告げた私の額には拳銃が突きつけられていた。
『……これは、本物ですか?』
「お前ナニモンだよ、なァ!?」
そう笑う彼。
この反応は肯定だろ。
いくらヨコハマと言え、素人が拳銃を易易手に入れられるわけが無い。
その筋の人____か?
「なァA、お前に与えられた選択肢は2つだ!!
俺についてくるか、
…………ここで
直感で名前を知られたことを後悔した。
そもそもすくらっぷとはなんだ?直訳すると鉄屑……?
でも彼は私の異能発動条件を満たしている。ここで負けることはない。
『何方の選択肢も取りません。
本当は非異能力者には使いたくないですが、やむを得ず。』
私が異能を使うと、たちまち魅了されてしまった彼。
「お前カワイイなぁ♡」
『……有難う御座います。』
お決まりの展開である。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
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作者名:ももも | 作成日時:2021年8月23日 5時