大好きだよ、ご主人様【うらたぬき】

ハプニング" ページ22

生後半年頃のお話


家の中を歩いてるとご主人様の部屋に何やら甘い香りのする液体が置いてあった


一舐めしてみるとすごく美味しくてあっという間に全部飲んでしまった


勝手に飲んじゃったけど、大丈夫かな……？


「あーーー！！！」


大きな声にびっくりして振り返るとそこにはあのたぬきがいた


「お前！まさか俺がずっと作ってきた人間になれる薬飲みやがったな？！返せ！吐け！今すぐ！」



「やだよ、あんなところに置くのがいけないんじゃん」



それに、人間になれる薬なんてそう簡単に作れるないじゃん



そう言い足そうと思ったけど、一人でブツブツ喋って聞こうとしない



また作り直しだと言ってどっかに行ったたぬき



でも、もしも本当に人間になれたら……なんてことありえないか



その日は何も起きず、いつもどおりご主人様の傍で眠った

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