紅一点、私マネージャーになります！3

久しぶりの体験 ページ19

仕事がお休みの日。


今日はみんなは仕事ってことで家で一人でいるのもつまらなくて携帯で色々みていると


「あ、これかわいい」


少しカジュアルなセットアップが目に入る。


そういえば最近仕事ばかりで私服あんまり買ってないなぁ。


時間あるし、天気もいいし。
そう思って支度をして久々に渋谷に出てみることにした。


久々にゆっくりと歩く渋谷は相変わらず人が多くて平日ということを忘れてしまいそうになる。


ゆっくり買い物をして片手で持てるほどに服を買ってまだ持て余している時間を使って原宿まで散歩がてら歩いて、横を走る電車をたまに眺めながら久々に現実から離れている感覚に陥る。


15分歩いてついた原宿でまたのんびり散歩をして。
そうしていたら高校生くらいの女の子に声をかけられた。


女高「すみません、神無さんですか？」


「あ、そうですけど」


女高「え？！動画見てます！握手してもらってもいいですか？！」


一緒にいる友達と騒ぎながら声をかけてくる女の子をみて周りも私を有名人と勘違いしてチラチラとみてくる。


「あの、すみません。わたしはただのマネージャーなのでそういったのは・・・」


女高「あ、すみません！でもめちゃめちゃかわいいですね！」


「あ、ありがとうございます」


女高「スノのみんなと仲いいんですか？元メンバーさんってほんとですか？」


「まぁ・・・」


よほどみんなのことが好きなのが段々とテンションが上がっていく彼女についていけず


「すみません。予定があるので」


と足早にその場を去った。



きっと昔の私なら喜んで握手していたし、なんならもう少し楽しく一緒に話していたかもしれない。
でも今の私にはその声は必要ない。その声がもっとみんなに向いてもらえればとさえ思う。


やっぱり私はマネージャーが天職なんだなぁ。


なんて思いながら原宿を離れてなぜか事務所に足を向けた。

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