紅一点、私マネージャーになります！2 (ページ30)

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阿部｢ねぇ、もっとこっちおいで？｣

お風呂が溜まったと思ったらさぁはいろ。と浴室のドアの向こうへ消えていく。

神無もおいで？
と言われて行ったらしっかりと電気は消されていて廊下の光が辛うじて届いているかな？くらい。
そんな暗闇の中でかすかに見える脱いでたたまれた服。
普段こんなに綺麗にたたまないのに。っておもったらちょっと可愛くみえたりして。

でも電気が消されていて助かった。
確かに身体が見えるのは恥ずかしいし。
そういう所を考慮してくれる阿部ちゃんはほんとに紳士的だと思う。

｢はいらなきゃ、ダメ？｣

阿部｢入らなくてもいいけど。

俺は、一緒に入りたいかな？｣

ほらまた首をコテンのあざとモード。

これにはやっぱり逆らえずに死角になる所で服を脱いでバスタオルを巻いて入ろうした瞬間、あ、いいものを見つけた。

阿部｢神無？｣

その声を無視してバスタブに近づいて液体を注ぎ入れシャワーを水面に当てる。

すると瞬く間に水面は白くふわふわした泡に隠れていった。
よし、これで見えない。

阿部｢ｸｽｯ、かんな？そんな事しなくてもいいよ？｣

そう言うとバスタブの横にあるボタンを押すとプールでしか見ないような勢いのいいジャクジーに早変わり。

阿部「ね？ほら、おいで？」

絶対からかってる。

阿部ちゃんと向かい合う形でバスタブに入ると笑顔でゆっくりと近づいてきた。
その表情に目を離せないでいるととゆっくり肩を掴まれる。
近づいてくる顔に心臓が比例して速さを増していく中

阿部「もうこれ、要らないね？」

と私の気が緩んだ隙に肩に置いてあった手を素早く胸元に滑り込ませて私の唯一の防御アイテム、バスタオルをはぎ取った。

「あ！」

阿部「だってほら。明かりもないし泡だってこんなにあるじゃん。ね？」

そりゃ泡だってあるしかきわけないと見えないよ？
でもいきなり目の前で一糸まとわぬ状態って精神的にめちゃめちゃ恥ずかしいんだから！

阿部「ほら、もっとこっちきて」

なにこの余裕な素振り。

さっきのやり取りもこの状態も手の上で転がされてるようでなぜか無性に腹が立ってきた。
私だって余裕あるもん！

そう思って私も阿部ちゃんに負けないアイドルスマイルで近づいていって彼の足の間に収まる。

と背中に当たる硬いもの。

「阿部ちゃん・・・もう反応してる？」
振り向きながら余裕の笑みのふりを見せると阿部ちゃんの顔がみるみる赤くなった。