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「おはよ〜」
「朝から気が抜けるような声だすなよ」
「別にいいやん。仕事はちゃんとするし」
「関西弁も禁止!!」
「はぁい」
依頼者がくる30分前に事務所に到着して、あくびをしながらおきっぱなしにしてあるスーツに着替える。
着替えて髪を整えていると向こうの方からチーン。という呼び鈴の音。
え?!ちょっとまって!もうきたん?!
訪問は約束の-5分がビジネスマナーやん!!
もうちょっとまって!!
心の叫びとは裏腹に、お茶を持っていく相方の姿。
クチパクでいわれてもしゃぁないやん!!
相方がお茶をだしたと同時に挨拶をして椅子に座る。
本日の依頼者は少し年配の紳士。
年齢的にはおじいちゃんだけど。。。
おじいちゃんとは言えないくらい凛とした雰囲気だった。
久坂「初めまして。わたくし、オーナーの久坂です。」
「同じくオーナーの美津濃です。」
「初めまして、喜多川と申します」
ビジネスマナーに沿った挨拶を終えた後、本題に差し掛かる。
「では、わたくしより弊社のシステムのご説明を致します」
そういいながら見合い写真のような説明書に手を伸ばす。
「弊社はボディーガードにより、特性や金額も変わってきます。どういった者がご希望でしょうか?」
喜多川「とにかく記者やファンからすべてを隠し通してほしい。もちろん法的にやましいことがあるわけではないですが、今が一番大事な時なのですべてのスキャンダルを隠し通す方をお願いしたい」
「・・・ここはボディーガードの派遣会社です。ご希望にはそえないかと」
喜多川「聞きました。ここにはそのような方がいらっしゃると」
「噂をうのみにしてはいけませんよ?あなたもそれは重々ご存知かと。」
喜多川「お金なら糸目はつけません。今これ以上なにか起こすわけにはいかないんです」
「金額の問題ではなく、ご希望に添えない形での依頼は弊社ではお受けいたしかねるだけです。申し訳ございませんが、お引き取りくださいませ」
久坂「七色の花」
「ちょ!!」
久坂「七色の花びらをもった花が売っている花屋さんが東京都23区内に1店舗だけあります。そちらをご自身でお持ちください。1週間後、ご来社お持ち申し上げます。」
喜多川「それはどちらに」
久坂「・・・ご健闘、お祈り申し上げます。」
その言葉で察したのか、差し出されたお茶を飲み干して、喜多川さんはこの場を後にした。
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作者名:miyna | 作成日時:2018年8月20日 1時