不思議な訳ありマネージャー[無限大] (ページ43)

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この2か月、安田さんのマネージャーのときはレギュラー番組やＦＣ用の会報の撮影、雑誌の撮影が主なお仕事だったけど、大倉さんはどちらかというと個人の仕事が多くて。

ただでさえ書くところがないスケジュール帳はもっと真っ黒になっていく。

大倉さんは相変わらず甘えたで、何かにつけて肩を回して来たりいきなり抱き着いて来たり。

まぁ弟ができたみたいでかわいいときもあるけど・・・・。

場所は選んでほしい・・・。

最近は早く終われた日は大倉さんの家で晩酌のお相手をする。

もともと仕事に関係すること以外では家には入らないと頑なに拒んでいたけど。

晩酌付き合ってくれな寝れへん！！

それで寝坊したらお前のせいやからな！！それでいいねんな！マネージャーとして！！

と、ドラマの打ち上げでベロベロに酔っぱらった大倉さんの脅しにしか聞こえない一言で今に至る。

でも、いつもはある程度飲んだら寝るはずの大倉さんは今日は珍しくずっと寝ずに飲んでいる。

そんなときの彼はきまってなにか思っている時で。

それは楽しいことも、苦しいことも、悲しいこともすべて含めて。

そんな時だけ、私はなにも言わず、ただ前だけむいて隣に座っている。

「なぁ」

「はい。」

「俺ってさ、全然モテへんねん。」

「なにをいってるんですか。こんなにファンがいるのに」

「それはジャニーズやからやん。はいってなかったらこんな好きって言ってくれる人おらんて」

「そりゃそうでしょ」

「お前ちょっとはフォローせえよ」

「だって、人生で自分に関わる人間なんて普通に生きてたらほんのわずかですよ？今の何千分の一なんでしょ。。。なのに今と同じくらい大倉さんを好きな人なんているわけないじゃないですか。」

「・・・」

「表面上の大倉さんしか知らなくても、人を好きになることはあるんです。それをほんとの自分をしらないくせにとひねくれるか、表面だけでも好きになってくれたことをうれしく思うのか。それは大倉さん次第ですけどね。」

「・・・Aは。どんな人と付き合ってきたん？」

そう聞かれて。

きっと覚えてないだろうと思って話す。