44 :汚れずの好中球と気付いた策略 ページ45
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どうにかして逃げられないものか...。
そんな思いで視線を彷徨わせていると、ある視線に気が付いた。
今座っているベンチからそう遠くない遊走口。
意識して見れば、ハクが遊走口にて息を潜めてこちらを観察していた。
突然気付いたものだから、僕は驚きにビクッと体を震わせてしまう。
ここまで来ると嫌な予感しかしない。
挙動不審にならない程度に下を向くと、これまた遊走口。
蓋の隙間から片目だけが覗いているのは軽くホラーだ。これは絶対シロだ。
...あと2人、何処だ...？っ、まさか。
ハッとしてゆっくりと上を向くと、居た。
天井の遊走口に2048番と2626番の姿。
ストーカーか！怖すぎるわ！！
この場から猛烈に逃げたい気持ちを押し込めて、僕は赤血球に向かってゆっくりと口を開いた。
「...その質問、答えなきゃ駄目なの？」
「はい！答えなきゃ駄目です！」
万人受けする笑顔でそんな事言われても、今の僕には悪魔の笑みにしか見えない。
無邪気な笑顔が無慈悲だ。
何が楽しくて4人が見張ってる中でその4人をどう思ってるのか口にしなきゃいけないんだ。
どこの羞恥プレイだ、これ。
というか、どう思ってるとか言われても、正直どう言葉にしたらいいのか分からないっていうのが本音なんだけども。
...いや、いっそ策に乗るのも一つの手...かな。
ふぅ、と溜息を吐いたあと。
僕は彼らの作戦に乗る為に口を開いた。
「...シロは、ウザい。」
「へあっ！？」
赤血球の驚いた奇声と共に、下の遊走口の蓋がガタッ！と揺れる。わかり易すぎか。
「人の領域に土足で入り込んで、プライバシーなんてあったもんじゃない。出会ってすぐにクロって呼びたいだとか言い出す辺り」
ちら、と視線を下に向けると、物凄くショックを受けたシロの顔がぼんやりと見える。
まあ、最後まで聞いて欲しいものだ。僕は落としてあげる性格なんだから。
「でも、仕事に真面目に取り組む所とか、さり気なく気遣い出来る所はシロのいい所だと思うよ」
よく見掛けるんだ、シロが血小板にお茶を入れてあげたりだとか、他の仲間に声をかけたりしてるのとか。
もう一度下を向くと、シロはさっきの絶望したような顔とは一変、はにかむような笑みを浮かべていた。
45 :汚れずの好中球と思っている事→←43 :汚れずの好中球と質問攻め
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海藍 - 凄い、、、 (5月21日 23時) (
レス) id: 34bd24184d (このIDを非表示/違反報告)
仁兎 - 鶴丸国永が出てニヤニヤしてしまった…えへへ (2020年7月12日 10時) (レス) id: 01ef15654f (このIDを非表示/違反報告)
まじかるれいん☆ - あああもう展開分かっちゃったふふふふ← (2018年12月30日 21時) (レス) id: 9a258b9a35 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空みや(プロフ) - ぷらんくとん。さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただきありがとうございます♪このあとの話もお楽しみに！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7eb3a685bd (このIDを非表示/違反報告)
ぷらんくとん。 - 更新楽しみにしてます！ (2018年9月17日 11時) (レス) id: 4eb7efbf3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空みや | 作成日時：2018年8月21日 3時
