07 :はたらく赤血球と好中球(No side) ページ8
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右手の細胞に酸素を届け、二酸化炭素を無事に肺まで運び、ひと段落仕事を終えた赤血球、AE3803。
休憩を取るためにベンチに向かうと、どうやら先客が居たらしい。
彼の姿を視界に捉えた赤血球は、ぱあっと輝くような笑顔を浮かべ、ベンチに座る彼に向かって手を振った。
「こんにちは白血球さん！」
「ああ、赤血球か。こんにちは」
憩いのお茶と書かれたカップを手に持ち、少々ぎこちない笑顔で赤血球に対応するのは白血球、U-1146。
少々考え事をしていたのか、持ち前の察知能力でも赤血球が近付いているのを気付けなかったようだ。
「何かお悩みですか？」
首を傾げながら隣に腰掛けた赤血球に、白血球は今先程考えていた事を打ち明けようかと考えていた。
というのも、白血球の考えていた事は言わずもがな『汚れずの好中球』の事である。
同僚の4989番が言うには、『汚れずの好中球』は白血球の中で唯一黒い髪を持っているそうだ。
平和を好むため、静かな場所や末端部の方によくいるのだと聞いた。
体(せかい)の隅々まで循環する赤血球なら、『汚れずの好中球』について何か知っているだろうか。
「なあ、赤血球...その、『汚れずの好中球』って、知ってるか？その白血球(なかま)は髪の色が黒いらしいんだが、」
「ああ！髪の黒い白血球の人！知ってます！私、今日その人に道案内してもらったんですよ！」
「！それは本当か！？」
これはとんでもない大収穫だ、と白血球は密かに喜ぶ。こんな身近なところに手掛かりが転がっていたとは。
「はい！身長は私と同じ位で、でも細菌をやっつける時は白血球さんが持ってる武器じゃなくて、ながーい武器を持っていました！」
彼は小柄なのか...白血球達は皆ほぼ同じ身長だったから、余計に彼の存在に気付かなかったのかもしれないな。と赤血球の熱弁を聞きながら考えた。
「他には何かないか？よくどこかに行っている...とか」
「えーと...あ、そういえば黒髪の白血球さんは樹状細胞さんとよくお茶をするみたいです」
更に赤血球の口から最大の手掛かりを得た白血球は、期待に胸が膨らんだ。
そして、もしかしたら会えるかもしれないとある場所に向かう為に立ち上がった。
そう、樹状細胞の所に行き、『汚れずの好中球』に会う為に。
08 :はたらく白赤血球と樹状細胞(No side)→←06 :汚れずの好中球と樹状細胞
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海藍 - 凄い、、、 (5月21日 23時) (
レス) id: 34bd24184d (このIDを非表示/違反報告)
仁兎 - 鶴丸国永が出てニヤニヤしてしまった…えへへ (2020年7月12日 10時) (レス) id: 01ef15654f (このIDを非表示/違反報告)
まじかるれいん☆ - あああもう展開分かっちゃったふふふふ← (2018年12月30日 21時) (レス) id: 9a258b9a35 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空みや(プロフ) - ぷらんくとん。さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただきありがとうございます♪このあとの話もお楽しみに！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7eb3a685bd (このIDを非表示/違反報告)
ぷらんくとん。 - 更新楽しみにしてます！ (2018年9月17日 11時) (レス) id: 4eb7efbf3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空みや | 作成日時：2018年8月21日 3時
