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05 :汚れずの好中球の秘密? ページ6

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所変わって、ここは右肩の血管。
ここから腕、そして赤血球の彼女の目的地である右手に辿り着くだろう。

その道中で、彼女は目をキラキラと輝かせながら憧れのような意味を含んだ視線を僕にグサグサと突き刺してくる。
正直、いたたまれない。

「1196番さん、凄く格好良かったです!こう、細菌をズバーンッと!白血球さん達はナイフを持ってるのに1196番さんは長い武器を持ってるんですね!」

興奮した様子で腕をぶんぶんと振りながら熱弁する赤血球。頼むから余り大きな声は出さないで欲しい。目立ちたくない。

「これは...刀だよ。僕はナイフ扱うのが下手すぎてね、特別にって樹状さんが好中球課に話を通してこの刀を貰ったんだ」

「樹状細胞さんと仲良しなんですか?」

「...まあ、一緒にお茶する位には...?」

...しまった。と我に返ってももう遅い。個人情報をこんなに呆気なく晒してしまうなんて。
こんな事、喋るつもり無かったのになぁ。
この子は何か不思議だ。...ぽろっと本音を言わせる力でもあるのだろうか。

「ぎゃーっ!」

何も無い地面に顔から突っ込んでいった赤血球の彼女を見てはあ、と溜息を吐いた。

やっぱそんな力は無さそう。

空中へ飛び出した酸素の箱をキャッチして荷台に乗せると、呻きながら立ち上がった彼女が細々とした声で「あ、ありがとうございます...」と言った。

「ほら、ここからはほぼ一直線なんだ。余計な道さえ通らなければ右手まで行けるはずだから」

あとはもう1人で行けるよね、と聞けば赤血球の彼女はこくこくと勢いよく頷いた。
役目は果たしたしさて戻るかと踵を返すと、後ろから「あの!」と呼び止める声が聞こえた。

声のする方に振り向けば、赤血球の彼女と目が合う。

「ま、また...会えますか?」

「...あんた正気?この何兆もの細胞が居るのに2度目があるとか思ってんの?」

この赤血球は何を頓珍漢な事を言っているのだろうか。
でも、まあ。もう一度なんて奇跡があるのなら。

「会ってあげても...良いかもね」

今度こそ踵を返して来た道を歩くと彼女の声が空間全体に響くような大声をあげた。

「絶対!会いましょうねー!!」

...うん、やっぱ煩いから絶対会いたくない。

06 :汚れずの好中球と樹状細胞→←04 :はたらく好中球(No side)


ラッキーカラー

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海藍 - 凄い、、、 (5月21日 23時) (レス) id: 34bd24184d (このIDを非表示/違反報告)
仁兎 - 鶴丸国永が出てニヤニヤしてしまった…えへへ (2020年7月12日 10時) (レス) id: 01ef15654f (このIDを非表示/違反報告)
まじかるれいん☆ - あああもう展開分かっちゃったふふふふ← (2018年12月30日 21時) (レス) id: 9a258b9a35 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空みや(プロフ) - ぷらんくとん。さん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただきありがとうございます♪このあとの話もお楽しみに! (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7eb3a685bd (このIDを非表示/違反報告)
ぷらんくとん。 - 更新楽しみにしてます! (2018年9月17日 11時) (レス) id: 4eb7efbf3a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼空みや | 作成日時:2018年8月21日 3時

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