29 :汚れずの好中球とアレルゲン ページ30
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「何だこれ」
鼻腔の辺りを適当に歩いていると、小さな細菌らしきものが1匹蠢いていた。
「ア"オ"オ"オ"」と奇妙な鳴き声をあげながら周囲をうろつくナニカ。
体内で変な事されても困るし、と新しく支給された新しい刀をそれにグサリと突き刺した。
呆気なく死んだこいつは一体何なのだろう。
小さい細菌らしきものの正体を知る為、僕はそいつにガブシと噛み付いた。
貪食した結果、この細菌らしきものはネコアレルゲンである事が分かった。
決して美味なものではないが、カロリー摂取に関しては抜群の細菌。
ぺろりと舌で唇を舐めると、不思議な事にざり、と硬い感触が唇を過ぎ去る。
...ん？何だこれ。
自分の舌を触ると、表面がざらざらしている。...これは...突起が出来ている、のか？
うーん、まあいいや。
取り敢えずどこか移動しよう。ついでに時間短縮だし屋上から移動すればいいや。
ある一般細胞の部屋の室外機に狙いを定め、しっかりと脚を踏みしめてから跳んだ。
跳んだ、のだが。
「え、っちょ、はあああ！？」
室外機は愚か、僕は建物の屋上より上に跳躍してしまっていたのだ。
こんなの嘘だ。だって、力加減はいつも通りで、
「っと」
てっきり地面にぶつかると思ったが、無意識に体を回転させ、受け身をとって着地したようだ。何処にも怪我はなかったし、衝撃も無い。
ますます訳が分からなくなる。自分の身体能力、どうしちゃったの？
背後からぱしぱしと音が聞こえてきた。一体何の音なのだろう。
後ろを振り向くと何もなく、下を向くと黒く細長い棒のような、でも柔らかいものが地面を叩いていたのだ。
それだけなら変なのがあるなぁで済んでいた。...が。
それは、何故か自分の背中...いや、尻？の辺りに伸びている！
「は！？な、何だこれ、えっ」
そっと棒のようなものに触れると感覚がある。でもなんか気持ち悪いからこれ以上触らないでおこう。
ふと横を見ると何故か鏡があった。屋上なのに。
なんで鏡があるんだよと言いそうになった言葉も、自分の映った姿によって消されてしまった。
尻の方だけじゃない。自分の頭にも、ぴょこぴょこと動く三角の何かが動いていたのだ。
「〜っぎゃああああああ！！」
今度こそ僕は、腹の底から悲鳴をあげた。
その心からの叫びは、辺り一帯に響いたという。
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ラッキーカラー
あずきいろ
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海藍 - 凄い、、、 (5月21日 23時) (
レス) id: 34bd24184d (このIDを非表示/違反報告)
仁兎 - 鶴丸国永が出てニヤニヤしてしまった…えへへ (2020年7月12日 10時) (レス) id: 01ef15654f (このIDを非表示/違反報告)
まじかるれいん☆ - あああもう展開分かっちゃったふふふふ← (2018年12月30日 21時) (レス) id: 9a258b9a35 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空みや(プロフ) - ぷらんくとん。さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただきありがとうございます♪このあとの話もお楽しみに！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7eb3a685bd (このIDを非表示/違反報告)
ぷらんくとん。 - 更新楽しみにしてます！ (2018年9月17日 11時) (レス) id: 4eb7efbf3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空みや | 作成日時：2018年8月21日 3時
