27 :汚れる好中球は狂人(No side) ページ28
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樹状細胞から投げられた白血球達の使うナイフが1196番の手によって掴まれ、数十秒が経過した頃。
クロの様子がおかしい事に気付いた1146番と4989番は1196番の元へ走り出した。
2人は1196番をせめて安全な所に避難させようとしたのだ。
そう、しようとしたのだ。
だが、突然1196番の姿が消えた事でその場で固まってしまった2人は次に1196番の姿を探す。
「ギャーース！！」
細菌の叫び声が聞こえた方に振り向くと、少し距離の離れた所で白血球が細菌にナイフを突き立てていた。
「...いや、待って...あれ...！！」
4989番が向こうの白血球を指差し、素っ頓狂な声をあげる。
ゆらりと上げられた顔に合わせて、黒い髪がふわりと揺れた。
そこで1146番は4989番の言わんとする言葉に気付いたのだ。
あれは増援に来た白血球じゃない。
黒髪の白血球なんて、1人しか居ないじゃないか！
かくん、と上を向いた1196番のその目は、正にレセプターに反応した白血球のそれと全く同じ...いや、それ以上の殺意を持っていた。
「はは、は...あはははははは！！」
高らかに笑う1196番は、次の瞬間細菌にナイフを振りかざし、ザクザクと音を立てながら次々と細菌を殺していく。
「殺す！細菌ブッ殺す！！あははは！死ね死ね死ね！！」
「えっちょ...嘘でしょ、クロちゃん貪食しながら細菌殺してってる」
「...俺も人のことは言えんが...赤いな」
余りにも現実と掛け離れた光景に、白血球の2人は呆然とそれを目のあたりにしていた。
汚れずの好中球の全身は赤に塗れ、なお狂ったように笑い続け、細菌の身を食い千切っていく。
...クロ(ちゃん)にナイフは持たせちゃ駄目だ。
2人の考えが一致した瞬間であった。
後に聞いた話によると、1196番のあの状態を好中球課及び樹状細胞は
それ故に、普段1196番はナイフを使う事が禁止され、刀で戦っているらしい。
勘弁してくれよ...。とまたもや考えが被った白血球2人の目線は、何食わぬ表情でチョコチップのグリコーゲンアイスを口にする1196番に向かったのだった。
28 :汚れずの好中球とお疲れ様→←26 :汚れずの好中球と喪失
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海藍 - 凄い、、、 (5月21日 23時) (
レス) id: 34bd24184d (このIDを非表示/違反報告)
仁兎 - 鶴丸国永が出てニヤニヤしてしまった…えへへ (2020年7月12日 10時) (レス) id: 01ef15654f (このIDを非表示/違反報告)
まじかるれいん☆ - あああもう展開分かっちゃったふふふふ← (2018年12月30日 21時) (レス) id: 9a258b9a35 (このIDを非表示/違反報告)
蒼空みや(プロフ) - ぷらんくとん。さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただきありがとうございます♪このあとの話もお楽しみに！ (2018年9月17日 22時) (レス) id: 7eb3a685bd (このIDを非表示/違反報告)
ぷらんくとん。 - 更新楽しみにしてます！ (2018年9月17日 11時) (レス) id: 4eb7efbf3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空みや | 作成日時：2018年8月21日 3時
