声を失くした君。-TH- 3

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HS「本音を言うと、別れてほしい」


「…っそれは！」


HS「でも」





そこで深呼吸をしたお兄ちゃん




HS「でも、一番尊重したいのはAの意見だから

Aがそいつのそばに居たいって言うなら、兄ちゃんは何も言わない

兄ちゃんができる範囲で、Aと…テヒョンくんを支えたい」


「お兄ちゃん…」






そうだ



お兄ちゃんはこういう人だった






自分の意見より相手の意見を尊重する




それが間違えてたら訂正はするけど、そんなこと滅多にない






HS「Aとテヒョンくんには、これから想像もできない困難が待ち構えていると思う

途中で投げ出してしまうようなら、兄ちゃんは最初から応援しない


絶対投げ出したりしないって、約束できるか？」




そう力強く見つめてきたお兄ちゃん



そんなの、決まってる






「絶対投げ出したりなんかしない

私はテヒョンをずっと支えるって決めたから」


HS「…そっか

なら兄ちゃんも全力で応援する


A、幸せになるんだよ」






ギュッと抱きしめてきたお兄ちゃん




テヒョンとは違う、家族独特の安心するこの暖かさ







お兄ちゃん…




私、絶対投げ出さないから



絶対、幸せになるからね









声には出さないけど、心の中でそう誓った














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