全盲の彼。-JM-

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「私、本当に気が利かなくて…ごめんね」


JM「謝らないでよ 笑

このミルクティー、美味しいよ？」




ティーカップをテーブルに置くと、私に向き直ったジミン




すると、そっと私の手を握ってきた






「ジミン…？」


JM「僕ね、目が見えないけど、その分想像力は凄いんだよ？

Aがどんな顔をしているのか知らないし、まず人の顔がどんなものなのか知らない

ソファってどんな形なんだろう、このミルクティーは何色なんだろう、赤色ってどんな色なんだろうって、考えるだけで楽しいんだよ」


「…っ」






私の当たり前が、ジミンの当たり前じゃなくて



ジミンの当たり前が、私の当たり前じゃなくて






"当たり前"って、なんだろう




どうして、私はさっきから当たり前当たり前って決めつけてるんだろう






JM「今から少しキツいことを言ってしまうけど、ごめんね？」


「…ん、大丈夫！」


JM「僕、気を遣われるのが一番嫌いなんだ

同情されたり、優しくしてくれるのはとても嬉しいけど、度が過ぎていたり

いかにも、"障害者"に対する扱いをされるのが一番嫌い」


「ジミン…」






ジミンはそこで言葉をとめると、かけていたサングラスを外した




初めて見るジミンの素顔






それは、私が想像していたよりずっと純粋で穏やかで




ニコッと笑うジミンの目は糸みたいに細くなった
















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