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イエナは私たちに笑顔を絶やすことなく話しかけてきた
「もう知ってるんだけど、一応そっちも自己紹介する?」
「うん…えっと、私はカン・A。3年2組で今日転校してきたばっかりだよ」
自分のを済ませてチャンビナに目配せした
「ソ・チャンビン。3年1組で俺も今日転校してきた」
自己紹介を終えるとイエナはまたニコニコと笑った
「へ〜2人とも今日転校してきたの?訳あり兄弟?」
冗談交じりに言うイエナに、冗談でも言うなよという目線で首をぶんぶん横に振るとまたカラカラと笑っていた
「2人はここで何してたの?」
「それはこっちのセリフだよ、第一ここは立ち入り禁止でしょ?一体何して───」
そうイエナに言いかけたその時、軋む廊下をバタバタ走る音とともに誰かが演劇部の扉を開けた
「ごめん遅くなった、持ってきたよ!」
嬉々として言う人物の方へ振り返ったAはその人物に目を丸くした
「ソヒョナ…?」
「えっA?!ちょっとイエナ!なんでここにAが…」
ソヒョンが握りしめていたのは"子猫用"と書かれたキャットフードの袋。私がイエナの方を見るとイエナはガクッと頭を下げた
「バレたならもうしょうがないか、2人ともこっちに来なよ!」
そう言い私たちに手招きすると、自身の背後にある小さなダンボール箱をそっと持ち上げた。ダンボールからは小さく何かが鳴いている音がする
「ほら、これが僕たちがここにいた理由」
イエナが差し出したダンボール箱を覗き込むと、敷き詰められたタオルの上に4匹の子猫が自由気ままに動いていた
「子猫だ!」
「学校には内緒で毎日お世話してるの。人が来ないところここしかないから」
私がダンボールを覗き込む一方、"子猫"と聞いた途端チャンビナは仰け反り慌てて扉のほうへ体を寄せた
「何ですか急に」
「猫苦手なんだよ!アレルギーが出る…」
「あぁ、アレルギーなら近づかない方がいい。今換毛期の真っ最中だからすごく毛が抜けるんだ」
「アイッシ…事件かと思ったらただの猫かよ…」
私が抱き上げた子猫を、チャンビナは遠くから不請顔で眺めていた。あの人はもう放っておこう
「ソヒョナの用事ってこれだったんだね」
「黙っててごめんね、A」
私が「ううん」首を横に振ると、先程まで黙っていたジソが「あの…」と口を開いた
「今日の夜のエサ当番どうする…?」
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七彩 - 返信ありがとうございます!雷蔵良いですよね!私は、ニコ推しです! (2月17日 22時) (レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 七彩さん» 投票ありがとうございます!詳しいという程ではありませんが好きな作品です!推しは雷蔵ちゃんです♡ (2月17日 22時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
七彩 - みやねよさん、ライチ光クラブ知っているのですか?!私もライチ光クラブが大好きで漫画を全巻持ってるくらい好きなんです!なので、ライチ光クラブに投票させて頂きました! (2月17日 22時) (レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
iuwfpd(プロフ) - みやねよさん» 教えてくださりありがとうございます!ワヲンというアカウントからフォロリクを送らせていただいたので、お暇な際に承認よろしくお願いします😌 (1月23日 19時) (レス) id: d7f5502d0b (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 夜遅くに返信すみません!コメントありがとうございます。ホームページにTwitterのユーザーネームを書いているのでそちらから飛んで頂けると助かります! (1月22日 0時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやねよ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miyanestay2/
作成日時:2023年12月26日 4時