︎ ページ4
︎
「───いくら車が来てなくても赤信号で渡ったらダメだよ。分かった？」
そう言うとボールを持った少年達は俯きながらも「はあい」と小さく答えた
「バイバイー！警察のお姉さん！」
「サッカーがんばれ〜」
手を振ると少年達ははしゃぎながら公園の方へと走って行った。
初日は過酷すぎると思ったものの､3日もすれば徐々に体が慣れてきて､この課に配属されてからもうすぐで1週間になろうとしている
でも慣れてるとは言ったが､ストレスが貯まらないとは言ってない
「アイシッ､だからちょっと止めただけだろ？！」
「ちょっとでも止めたらそれは駐車違反です」
電子音がした後、機械から出てきた黄色の切符を窓とワイパーの間に挟むと男は口を開いた
「しつけぇな税金泥棒め」
やばいマジで手出そうになった。流石に公務員が人殴っちゃダメだよね…公務員じゃなくてもダメか
ていうか泥棒って言われる筋合いないし､こっちはやりたくない仕事やらされて毎日ストレスのオンパレードなんだからむしろ給料弾んで欲しいところだ
ため息をつきながら自身の車に乗ろうとすると､1台の軽自動車が駐車禁止のエリアに止められていた
…あともう1件片付けなくては
「チョギヨ」
ガラス越しに運転席に座る男に声をかける。声を張ったつもりだが聞こえていないのかこちらを見ない
「あの〜開けてもらってもいいですか？ここ駐車禁止なんですけどー！」
今度は大きな声でハッキリと言った。が､男はスマホの画面を見続けるだけでなんの反応も示さない
これ無視されてるな
そう悟った私は拳を握りしめると､フロントガラスを何度もノックした
「開けるまで叩き続けますがどうします？大人ならどうするべきか分かりますよね〜」
お経でも唱えてやろうかと思いながら何度も何度もノックをすると､ついにガラスがゆっくりと下に降りて行く
運転手と目が合うと私はすぐに言った
「ここ､駐車禁止です」
これでも充分イラつきを抑えたと思う。
すると男は返事をせず､おもむろにタバコを吸い始める。そして口から煙を漏らしながらやっと喋り始めた
「あっそ。で？」
男の言葉に自然と眉にシワが寄る。私「で？」って返しがこの世で1番嫌いかもしれない
「だから､ここ駐車禁止なんですよ。車止めちゃダメなんです､なので移動させて下さいね」
渾身の営業スマイルを貼り付けながら言ってやった。すると､男は私を冷めた目で見ながら吐き捨てるように言った
「うるせえよ､ブス」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 416人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
七彩 - 返信ありがとうございます！雷蔵良いですよね！私は、ニコ推しです！ (2月17日 22時) (
レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 七彩さん» 投票ありがとうございます！詳しいという程ではありませんが好きな作品です！推しは雷蔵ちゃんです♡ (2月17日 22時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
七彩 - みやねよさん、ライチ光クラブ知っているのですか？！私もライチ光クラブが大好きで漫画を全巻持ってるくらい好きなんです！なので、ライチ光クラブに投票させて頂きました！ (2月17日 22時) (レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
iuwfpd(プロフ) - みやねよさん» 教えてくださりありがとうございます！ワヲンというアカウントからフォロリクを送らせていただいたので、お暇な際に承認よろしくお願いします😌 (1月23日 19時) (レス) id: d7f5502d0b (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 夜遅くに返信すみません！コメントありがとうございます。ホームページにTwitterのユーザーネームを書いているのでそちらから飛んで頂けると助かります！ (1月22日 0時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みやねよ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miyanestay2/
作成日時：2023年12月26日 4時
