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「…別に俺はどっちとかないけど」
「ヒョン、今転校生の子見てただろ!」
チャンヨンにそう言われ、咄嗟にわかめスープが気管に入ってしまい、むせ込んでいるとそれを見ていたソロモンに「図星か」とからかわれた。面倒臭いことになった…
「あに、俺は見てなんか…」
「ガッツリ見てたよな」
「うん、結構見てた」
「好きなのかよ!」と思春期特有の捲し立て方をされ自分の行動に後悔し頭を抱えた
「ヒョン、気持ちは分かるぞ…あの子…名前なんだっけ」
「確かカン・Aだ」
「そうだ、それだ」
やっぱりどこの学校も噂が回るのは何よりも早いらしい。この状況なら今頃俺の知らないところでも誰かが俺の噂をしているに違いない。学生の甘酸っぱさに鼻で笑っていると、男子生徒とのうちの誰かが言った言葉でその笑いもサッと消えた
「でもあの子絶対2年のカン・ヘリンの姉だよな?何で今頃転校してきたんだ…?」
あいつ早速姉妹ってバレてんじゃねぇか、ていうかそんなに似てる妹ってどんなだよ
「姉妹揃って美人なこった、彼氏いんのかな」
「いなかったら俺にもチャンスあるよな?」
「お前ら1回鏡見てこいよ」
生徒達の会話を聞き流しながら、俺はまた無意識にAの方へ視線を移していた
︎昼食を済ませて教室に向かいながらソヒョンと談笑する。云年ぶりに食べた食堂のタッカンマリ、美味しかったなぁ…
歩いている途中ソヒョンが「A、」と声をかけてきた
「なに?」
「ごめん、ちょっと用事あるから先帰ってて!」
「うん、分かった」
「教室の場所わかる?」
「さすがに分かるよ」
冗談っぽく言うとソヒョンもニッと笑い、「じゃあまた後で!」と教室の反対方向へ走って行った。本当にソヒョンは愛嬌がある子だ
「やぁ〜まるで本当に高校生みたいだな、仕事ってことを忘れてるんじゃないのか?」
「そっちだって食堂で楽しそうにしてたじゃないですか。まぁ私と違って全く高校生には見えませんがね」
「言葉の刃が鋭すぎる…」
そう言いながら嘘泣きし始めるチャンビンに蔑みの目を向けている中、1人の男子生徒が私の前を横切った。その瞬間、私は無意識に彼を目で追ってしまった
一目惚れでも、恋の訪れでもなく、彼が歩いて行ったのは立ち入り禁止の旧校舎に繋がる廊下だった
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七彩 - 返信ありがとうございます!雷蔵良いですよね!私は、ニコ推しです! (2月17日 22時) (レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 七彩さん» 投票ありがとうございます!詳しいという程ではありませんが好きな作品です!推しは雷蔵ちゃんです♡ (2月17日 22時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
七彩 - みやねよさん、ライチ光クラブ知っているのですか?!私もライチ光クラブが大好きで漫画を全巻持ってるくらい好きなんです!なので、ライチ光クラブに投票させて頂きました! (2月17日 22時) (レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
iuwfpd(プロフ) - みやねよさん» 教えてくださりありがとうございます!ワヲンというアカウントからフォロリクを送らせていただいたので、お暇な際に承認よろしくお願いします😌 (1月23日 19時) (レス) id: d7f5502d0b (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 夜遅くに返信すみません!コメントありがとうございます。ホームページにTwitterのユーザーネームを書いているのでそちらから飛んで頂けると助かります! (1月22日 0時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやねよ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miyanestay2/
作成日時:2023年12月26日 4時