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あくびが出るほど簡単な授業が三時間も過ぎればやっと昼休みがやってきた。間もなく「一緒に食堂行こ!」と誘ってくるソヒョンに頷くと、ソヒョンは私の腕に自身の腕を絡ませてくる
「…っわ」
そう声を漏らすと、ソヒョンは驚きながらも寂しそうな表情でパッと腕を解いた
「ごめん、嫌だった?」
「あ…ち、違う!全然そんなつもりじゃなかった。ただ、友達とこんなふうにするの慣れてなくて…」
そう、学生時代、胸を張って友達です。と言える人は片手で数えられるどころか、三本指でも足りる程だった。有ろう事かそのうち2人は近所の駄菓子屋のお婆さんとそこで飼われてる猫。もはや人間じゃない
異端で孤独な女子高生時代を過ごした私には、普通の女子高生すぎるソヒョンに驚かされることが多いようで…
「たしかにAって外向型ではないよね〜絶対Iでしょ」
「よく言われる」
「やっぱり、ていうか早く行かないと席取られちゃう!走るよ!」
「ちょっ…!」
ソヒョンに手を引かれ、食堂へ向かう人混みを避けながら廊下を駆けていく。
高校生ってもっと楽しめたんだな、と頬が緩むと同時に
疎遠になった学生時代の親友が頭を過ぎった。
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「ヒョン、マンドゥ食わないなら貰うぞ」
「ヒョン!ヒョンはmissAのスジとIUならどっちが好みだ?」
「ソンミナ、そんなの国民の初恋に決まってる!」
「俺は妹派だ、ヒョンはどっちが好みだ?」
「なぁお前ら、なんで俺の事"ヒョン"って呼ぶんだ?」
昼休み。俺を囲んで好き勝手喋る男子生徒達にそう聞くと、みんな目配せし合い「そりゃあ、な?」と何か合図をしている
まさか俺が刑事で潜入捜査しているってバレたのか…?
固唾を飲んで返事を待つと最初に俺に話しかけてきたソンミンは笑いを堪えながら言った
「だってお前、高校生なのに貫禄ありすぎだろ!ㅋㅋㅋㅋㅋ」
ソンミンが言うと周りの奴らもぶっと吹き出し、手を叩きながら嬉しそうに笑った。俺がポカンとしていると隣のチャンヨンまで「すごい筋肉だ」と腕を揉んできた
ヒョンは俺のあだ名らしい。ともかく刑事とバレてないことが分かってホッとしていると、ソンミンがまたスジとIUどっち派論争を持ちかけてきた
「ヒョン、イドゥナのスジはこの世のものとは思えないくらい可愛い…お前もスジ派だろ?」
「どっちだヒョン!IUだよな?!」
「俺は…」
考えるふりをしながら背もたれにもたれかかると、俺は女子生徒と楽しそうに喋るAに目をやった
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七彩 - 返信ありがとうございます!雷蔵良いですよね!私は、ニコ推しです! (2月17日 22時) (レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 七彩さん» 投票ありがとうございます!詳しいという程ではありませんが好きな作品です!推しは雷蔵ちゃんです♡ (2月17日 22時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
七彩 - みやねよさん、ライチ光クラブ知っているのですか?!私もライチ光クラブが大好きで漫画を全巻持ってるくらい好きなんです!なので、ライチ光クラブに投票させて頂きました! (2月17日 22時) (レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
iuwfpd(プロフ) - みやねよさん» 教えてくださりありがとうございます!ワヲンというアカウントからフォロリクを送らせていただいたので、お暇な際に承認よろしくお願いします😌 (1月23日 19時) (レス) id: d7f5502d0b (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 夜遅くに返信すみません!コメントありがとうございます。ホームページにTwitterのユーザーネームを書いているのでそちらから飛んで頂けると助かります! (1月22日 0時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやねよ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miyanestay2/
作成日時:2023年12月26日 4時