恋と事件は紙一重？

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色々なことを考えている間に高校生になりきるにあたって一通りの説明をされ､気づけば私たちは校長室を出ていた

「3年1組ってどこ？」
制服姿のチャンビンはぶっきらぼうに質問を投げかけてきた

「さぁ」
「卒業生なんだから知らないはずないだろ」
「バーっと行ってガっと曲がったらありますよ」
「大雑把が」
「あんたに言われたくない」

意味の無い問答を繰り返して､わざと聞こえるように大きなため息をつくと「ため息つきたいのはこっちだ」と私に負けじと大きく息を吐いていた

「生産性のない会話をするのは苦手なので先に行きますね。適当に歩いてたら教室あるのであとはご自由に」
「ちょまてって…」

歩き出すとブツブツ文句を言いながらついてくるチャンビン

…正直チャンビンと相棒としてやってける自信は100%ないと言える。この人が体育会系なのは見て明らか､私の性格タイプと全く合ってない

私は何事も効率的に考えて正確に動きたいタイプ､この人は絶対に逮捕出来ればなんでもいい！とにかく突っ込めー!!って感じのタイプ。衝突が起きない訳が無い


念願の刑事になれたのに初っ端夢を潰されそうな気がする


チャニ警部には申し訳ないけど､この人と協力は不可能。1人で全部やってやる


早歩きで3年の廊下につくと私はチャンビンの方へ振り返った

「ここまで来ればあとは分かります。あんたは1組で有益そうな情報だけ聞き込みして私に伝えて下さい」
「指示される筋合いはないな､お前はいつから俺の上司になった？え？」
「できないなら結構です､さよなら」

それだけ伝えて教室に向かおうとすると後ろから「可愛くねぇなぁ…」と呆れたような声が聞こえる。可愛くなくて悪かったな


3年2組の教室の前に立つと､深呼吸してから黒板側のドアを開けた




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「今日から新しく仲間になる子だ。まだ分からないことばかりだろうから教えてやりなさい。カン､軽く挨拶だけしてくれ」

生真面目そうな先生に会釈すると教卓の前に立った


「カン・Aです､よろしくお願いします」

そう言い改め頭を下げると皆指笛や拍手で歓迎してくれた。どうせ1週間しかいないけど皆良い子そうで安心する

「じゃあソヒョンの隣に座ってくれ､頼むぞソヒョン」
「は〜い」

手を挙げた女の子の隣に座ると「転校生よろしくって事で小テストしまーす」と言った先生が生徒達から大ブーイングを浴びせられていた


思った以上に楽しそうなクラスかもしれない

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