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翌日、私は再び警察署を訪れた。署長を待ちながら息を整えるも、今の私には時計のコツンコツンという音しか聞こえない
重い扉が開くとやっと署長が入ってきた。その表情はまさしく"苦虫を噛み潰したような"顔をしている。私が立ち上がろうとすると「そのままでいい」と睨まれた
「署長、昨日は──」
「お前が瑞草区で起きた事件に乱入して勝手に事件を解決したと聞いたが何か間違いでもあるのか?」
全身に鳥肌が立ち、肩に岩が乗ったような感覚があった
「…いいえ」
「だろうな、まぁ分かってるだろうがもうお前をここで働かせる訳にはいかない。異動しろ」
言い返そうとするも、署長の言っていることは何ら間違っておらず、自分の職務を放棄して刑事課の邪魔をした事にやり切れない思いでいっぱいになった
私は早いうちに警察帽を脱ぐと署長の前で腰をおった
「…お世話になりました」
そんな私を見てから署長は書類片手に咳払いをした
「…異動先を言うから顔を上げろ。一度しか言わないから耳の穴かっぽじいて聞け」
「──はい」
これも全部自業自得、もう何もかも諦めよう。心の中でそう誓った私は恐ろしい結果を前にギュッと目瞑った
「──刑事部 捜査第一課」
「…え?」
とうとう狂ったか、と私は自分の耳を疑った
けいじぶ?そうさだいいっか?
署長は目頭を抑えると呆れたように言った
「ここの警部が"うちの課に是非"だとよ。…あれだ、スカウトってことだ」
「ほ、本当ですか…?!」
その時、私は初めて署長の笑った顔を見た
「おめでとう、駐車違反卒業だ」
間もなく、割れるような私の叫び声が署長室に響いたのを今でも覚えている。あんなに喜んだのは警察官採用試験に合格した日以来だ
ありがとう神…ありがとう署長…ヘリンに「脳筋牛頭」って愚痴ってごめんなさいチョアチョアサランヘヨ
自分の荷物をまとめに私は急いで交通安全課へ向かった
.
「──チャニヒョン、ちょっと良いですか」
「ん?どうした?」
「いや、昨日会ったカンAの事なんですけど…えっと、なんて言ったらいいか…」
ヒョンは俺の顔を見るとニヤッと笑った
「…まさかうちの課に来て欲しいとか?」
なんでバレた
「別にそんな事言って…」
「あーケンチャナケンチャナ!言わなくても彼女は来るよ」
「…?」
「失礼します」
俺の心臓を鷲掴みにするつり目、キュッと下がった口角
そこには紛れもないAが立っていた
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七彩 - 返信ありがとうございます!雷蔵良いですよね!私は、ニコ推しです! (2月17日 22時) (レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 七彩さん» 投票ありがとうございます!詳しいという程ではありませんが好きな作品です!推しは雷蔵ちゃんです♡ (2月17日 22時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
七彩 - みやねよさん、ライチ光クラブ知っているのですか?!私もライチ光クラブが大好きで漫画を全巻持ってるくらい好きなんです!なので、ライチ光クラブに投票させて頂きました! (2月17日 22時) (レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
iuwfpd(プロフ) - みやねよさん» 教えてくださりありがとうございます!ワヲンというアカウントからフォロリクを送らせていただいたので、お暇な際に承認よろしくお願いします😌 (1月23日 19時) (レス) id: d7f5502d0b (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 夜遅くに返信すみません!コメントありがとうございます。ホームページにTwitterのユーザーネームを書いているのでそちらから飛んで頂けると助かります! (1月22日 0時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやねよ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miyanestay2/
作成日時:2023年12月26日 4時