︎ ページ19
︎
突然叫んだチャンビンは意味のわからないことをつらつらと述べたあと、急にコロッと態度を変えた。私をあんなに鬱陶しいそうに見ていたのに、今やソワソワしながらずっと笑っているのだ
なんだか怖くてチャニさんに助けを求めようとしたら規制線が貼ってある方から「…住人です、通してください…」と声が聞こえた
声が徐々に大きくなっていくと、私たちの前に大学生くらいの男性が現れた。私はすぐにその人の方へ駆け寄った
「もしかして306号室の人ですか?」
「えっ、はい…」
マスクを外した彼はブルーシートで覆われた隣人宅を除きこんだりとキョロキョロしていた。その目の下には隈ができている
「もう終わったんですけど一応身分証か何か見せてもらってもいいですか?」
そう言いながらチャンビンは私の横に立った
「はい、ちょっと待って…どうぞ」
彼がポケットから取り出した身分証を覗き込むとそのまま名前を読み上げた
「ハン・ジソンさん…ですね?」
「はい」
2000年生まれってことは私と同い年か
ハンは気まずそうに口を開いた
「…あの隣で何かあったんですか?」
「人が死んだ」
「えっ」
するとチャンビンは慌てて私を小突いてきた
「オモッ…!おま、もっと言葉選べよ…」
「いやいや、寝ても醒めても彼が死んだことに変わりはないじゃないですか。それに後々死んでたって知る方が怖いですよ」
「それはそうだけどさぁ…」
「…自 殺ですか?」
ハンはどこか不安げに聞いてきた
「何故そう思いに?」
「いや別に…じゃあ俺はこれで」
ハンは私たちと目を合わせることなく自分の部屋の方へと歩いて行った。私はドアノブを回すハンの手に目をやった
「…」
「どうかした?」
「…いえ────ん?」
ズボンのポケットからバイブ音が鳴り、スマホの画面を見ると血の気がサーッと引いていくのがわかった。着信5件、メッセージが23件と光る文字に手が震える
「失礼───も、もしもし…」
《カンA、お前今どこだ3秒やる答えろ》
元々低い署長の声はより低く、胃がズシンと落ちたような気がした
「…瑞草区です」
《──そうか。今何時だ》
「18:30です…」
電話越しにため息が聞こえると署長はそのまま続けた
《今日は戻ってくるな帰れ》
「でも…」
《その代わり明日朝一番に署に来い。話がある》
署長との通話はそこで終わってしまった
.
416人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
七彩 - 返信ありがとうございます!雷蔵良いですよね!私は、ニコ推しです! (2月17日 22時) (レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 七彩さん» 投票ありがとうございます!詳しいという程ではありませんが好きな作品です!推しは雷蔵ちゃんです♡ (2月17日 22時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
七彩 - みやねよさん、ライチ光クラブ知っているのですか?!私もライチ光クラブが大好きで漫画を全巻持ってるくらい好きなんです!なので、ライチ光クラブに投票させて頂きました! (2月17日 22時) (レス) id: 5d577b99f0 (このIDを非表示/違反報告)
iuwfpd(プロフ) - みやねよさん» 教えてくださりありがとうございます!ワヲンというアカウントからフォロリクを送らせていただいたので、お暇な際に承認よろしくお願いします😌 (1月23日 19時) (レス) id: d7f5502d0b (このIDを非表示/違反報告)
みやねよ(プロフ) - 夜遅くに返信すみません!コメントありがとうございます。ホームページにTwitterのユーザーネームを書いているのでそちらから飛んで頂けると助かります! (1月22日 0時) (レス) id: a7351aa008 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みやねよ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miyanestay2/
作成日時:2023年12月26日 4時