好きな人に初対面で嫌いと言われた場合はどうすべきですか【佐久早聖臣】 (ページ26)

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その日は結局眠れなかった。

状況をよくよく思い出してみるとあの場面ではまだ最後まで行っていなかったと思う。

まだ服を脱いで、抱き合っていただけ。

まあいずれ最後までやることに変わりはないんだけど。

目を閉じれば生々しい映像が思い浮かぶ。

かと言って目を開けていたってあれは現実で夢なんかでは無いのだと実感してしまう。

時計を見ればもう4時だ。

行きたくないが行かなきゃ、学校。

頭も痛いし体もだるい。

熱は無いが･･･今日体育あるっけ。

あー、あるわ。休も。

学校に行けば聖臣くんはまだ来ていなかった。

『古森くんおはよ。･･･やっぱ話聞いたよね』

古森「うん。聞いた。そんで佐久早今日休みね」

『あー･･･ねえ愚痴っていい？』

古森「いいよ。ここじゃアレだし屋上行こ」

屋上は弱い風が吹いていて気持ちが良かった。

『はあ、昨日何となく聖臣くんが怒ってた理由が分かったから仲直りしようと思ってLINEしたの。どこにいる？って』

古森「うん」

『そしたら2化準備にいるって言うから遠いなーって思いながらも向かってたらやっぱ来たらダメとか言われてね』

古森「うんうん」

『それについては別に気にしてなかったの。まだ、怒ってるんだと、思ってねっ･･･。でもやっぱ様子見たくてっ、こっそり行ったらやってて･･･！』

古森「･･･うん」

『そしたらっ、見てたのバレちゃってっ、女のくせに身長高いとことかっ、すぐ泣くとことかっ、嫌いって、言われたっ･･･！どうしよっ、私、嫌いってっ･･･はっきり言われたのにまだきよ、おみくんの事好きでっ･･･！』

古森「･･･泣かないでいいよ。それは佐久早が悪いし牛島さんが気に病むことなんて何も無い。多分佐久早は本心からそれ言ったわけじゃないと思うよ。後で一言いっとくから。ね？だから涙拭いて。はい」

古森くんは青いハンカチをくれた。

『ありがと･･･古森くんはさ、浮気したことある？』

古森「流石にないよ！でも他のお姉さんを綺麗だなって思うことはよくある。アヤカさんって先輩だけどお姉さんって雰囲気じゃないからさ。正直胸無いじゃん？あの人。でもやっぱ好きなんだよね。飽きないし、優しいし。勉強だって教えてくれてさ。俺ちょっと女の子と親しすぎるとこあるけどそんな所も寛大に許してくれてさ。ほんとにいい人なんだ」