好きな人に初対面で嫌いと言われた場合はどうすべきですか【佐久早聖臣】 (ページ12)

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1回戦は無事突破。

そして私は今ベンチに座る聖臣くんの前に正座させられている。

佐久早「古森先行ってて。･･･で、あれなんなの」

『えーと、逃げた事･･･？』

佐久早「それもだけど試合の方。なんで泣いてたわけ？」

『あー、んーと･･･』

佐久早「･･･相談も出来ないほど俺信用ないの？」

あ、ダメ。

私が感じたような不安を聖臣くんに感じさせてしまっている。

ホント最低だ私。

『違う！！』

つい大声を出してしまったため周りの人にジロジロ見られる。

『違う。聖臣くんは凄いよ。2年生で三大エースだなんて呼ばれてさ、ワカとも肩を並べて戦えて。

私はバレーは当然、その他の事においても聖臣くんに到底及ばない。

･･･不安なんだよ。聖臣くんに釣り合ってないんじゃないかって。私のレベルが低いばかりに聖臣くんまで悪く言われるんじゃないかって。

それに聖臣くんの私に対する気持ちが好きかどうかわかんないじゃん。初めの聖臣くん、その気持ちがなんなのか分かってなかったしその場の雰囲気に流されてただけなんじゃないかとか思っちゃって･･･』

･

佐久早「･･･バレー上手い所。可愛い所。俺に合わせて綺麗にしてくれてる所。頭いい所。運動もできる所。優しいとこ･･･」

『え、待っていきなりどうした』

佐久早「俺Aちゃんの事好きだよ。Aちゃんは俺の事が好きで、俺をよく見てたから初対面で俺の好きな所いっぱい挙げられたんでしょ。だから俺もAちゃんの好きな所いっぱい言う」

『っ･･･！だから！その聖臣くんの言ってるその「好き」が違うものである可能性について言ってるんじゃん！』

佐久早「･･･可能性はある。じゃあさ、Aちゃんの俺に対する好きってどういうのなの？」

『･･･聖臣くんの悪い所より先にいい所ばっかり見つけたり、聖臣くんの行動で一喜一憂したり、聖臣くんは嫌がるって分かってても触りたくなったり･･･もっと私に触れて欲しかったり･･･』

佐久早「俺も全部感じる。今言ったやつ。だから最初とは違うんだよ。今は自信持って言える。

俺、Aちゃんの事大好き」

『･･･きよ、おみく、大好きっ･･･！』

佐久早「ホラ、おいで」

聖臣くんが両手を拡げている。

『･･･試合後だし汗かいてるよ。菌もいっぱいある』

佐久早「後で綺麗にすればいいし」