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見事に練習前からズタボロにされ、
体育館裏にてヘロヘロの私に
にやにやしながら私の顔をた侑が寄ってくる。
「代理サンドバッグおつかれさん♡」
「あーもー怒った。マジでAKKOなるわ。」
「そったら俺は脱ぐで」
「告白して来よった子全員OKしたるわ」
「「アァ！？」」
いつもの様にとっつかみあって、喧嘩をするがそんなのも直ぐに冷める。
「やめや、やめ。不毛なだけや。」
「せやな、でも今のは貸し1な」
「へーへー」
気のない返事をした侑。
そろそろ始まるんとちゃう？と体育館内を指さした。
「行かなアカン.......うわぁキツ.......」
「俺もはよ練習したいわ」
「練習終わってから考えよや、元に戻る方法。」
「おう」
とりあえず今は上手く取り繕うことだ。
今現在そんなに怪しまれるようなことはしていない。
北さんの号令を合図にランニングの隊列を組む部員たちに私も紛れて行った。
────
(侑side)
「なんこれ.......！！身体が言うこと聞く！！！」
「は？何言っとん？」
「はぁ〜！！！スゴ！！！感動！！！！
さすがユース！！たのしー！！！！！！」
今自分が置かれている立場を忘れ、俺の体を満喫して絶賛大はしゃぎなAに青筋を立てる俺。
やめとき、北さんの威圧オーラが
すごいことになってんねん。
「殴りすぎたんとちゃう？治.......」
「当たり所悪かったんかな」
アランくんには心配される始末。
治、お前は少し心配せぇや。
「アイッツ.......なにしとんねん俺の身体で.......」
イライラとコートを見ていると後ろから
トントン、と肩を叩かれ、「Aさん」
と呼ばれたので条件反射とでも言うのか。
「あァ？なんやねん.......」
振り返れば青ざめた顔をした1年。
俺もやってしもた、と心の中で謝罪。
「スッスミマセッ.......
こ、これ、どこに置けばええですか.......」
「あぁ、やっとくから貸し」
「ありがとうございます.......」
おずおずと去っていく1年に『やってしもた』と頭を抱えた。
後ろではヒソヒソと「今日のAさん機嫌悪ない？」とか「いつも優しいAさんが.......」なんて雑用やっとる1年の会話が聞こえてくる。
「(1年ばっかし甘やかしおって)」
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作者名：みやこ
| 作者ホームページ：http://uranai.
作成日時：2020年3月12日 16時
