15.もしもアイツが彼氏なら ページ13
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宮治
「なんやこれ.......っくく、ははは！！」
「お弁当やんけ」
「切って入れた感満載やな。
バレンタインの時とは偉い差やんけ」
「だって急だったんだもん！！」
昼休み、昨日突然彼氏様から
「弁当作ってきてや」
なんて言われたけど、
結局何がいいかわからず考えることを
放棄して寝た結果、寝坊。
切って焼いて口に入れられるもんなら
あいつは何でも喜ぶ！
という思考の果てのこの弁当である。
「うまい？」
「まぁ見ての如く切って焼いただけやからな。
不味いとかないわ。」
そう言っていい色に焼けたウインナーを頬張る治。
どこか幸せそうな顔をしているので安心する。
「おにぎりはちゃんと愛情込めて作ったで？」
「確かにキレーな形やん」
そう言ってラップに包まれた大きめのおにぎりを指さすと、治はおにぎりを持ち上げてふふ、と笑みを零す。
「料理は上手いんやで、私」
「切るのも上手いし焼くのも上手いもんなぁ。
さすが俺のカノジョやわ。」
「お前は食わんの？」なんて聞かれるから
「材料不足で飯抜きです」とげっそり答えると
口に放り込まれるミニトマト。
「飯はな、誰かと一緒に食った方が美味いんやで。」
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──────────
「また作ってな」
「.......次はちゃんと作ってくるわ。」
「楽しみにしとんで。寝坊せんようにな。」
「.......あい。」
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作者名：みやこ
| 作者ホームページ：http://uranai.
作成日時：2020年3月12日 16時
