気がかり ページ1
Aside
1-A寮
A｢…荷物はこんなもんでいいかな。｣
…おじいちゃん、大丈夫かな。高校入ってから手紙送る暇もなかったら…ずっと連絡してない。
まあ…直接会うのが1番だよね。
相澤side
雄英高校･校門前
A｢相澤先生、わざわざ見送りありがとうございます。｣
相澤｢…いや。…ソレ、持ってくのか。｣
A｢…ああ！なんというか…お守り代わり？｣
櫻間は刀袋に俺があげた赤いマフラーを縛っていた。
A｢じゃ、行ってきます。｣
スッ。
相澤｢！……櫻間っ。｣
パシッ。
A｢？｣
思わず櫻間の手を掴んでいた。
…何だ、今のは。このまま櫻間を見送ったら…もう二度と逢えないような…。
A｢相澤先生…？｣
クソ…。よりによってこんな時にナイトアイの“手紙”を思い出す。
相澤｢…櫻間、もし…福岡で何かに巻き込まれたとしても…その場所には近づくな。｣
A｢え？何かって…ヴィランとか？｣
相澤｢まあ…そうだな。とにかく、何か起きてもおまえは安全な場所に居ろ。…間違っても突っ込んでいったりしないでくれ。｣
“死ぬかもしれない”なんて言えはしない。そんな未来を伝えるわけにはいかない。
相澤｢…頼む、約束してくれ。｣
A｢……。…分かりました。まぁ向こうにいるのは2、3日だしそんな問題事に巻き込まれたりしないと思いますけど…。もし何かあった時は、私はそこには行きませんよ。…約束です。｣
相澤｢…ああ。｣
A｢また約束が1つ増えましたね。ちゃんと守らないと。｣
ニコッ。
相澤｢っ…。｣
何で、いつもと変わらない…入学当初のままの笑顔が…こんなにも儚く見える。
この手を離せば…おまえは遠くに行ってしまいそうで。もう二度と…その笑顔に逢えない気がして。
グイッ。ぎゅっ。
気がつけば、俺は櫻間を抱き締めていた。
A｢あっ、相澤先生！？｣
相澤｢頼むから…無事に帰って来いよ…。｣
そう言った自分の声は酷くか細かった。
俺は傍に居てやれない。だからこうして…言葉で繋ぎ止めることしか出来ない。
パッ。
相澤｢いきなり済まなかった。…気をつけて行ってこい。｣
A｢え、あ、はい…。…あ。｣
スッ。
櫻間は右手を差し出した。
A｢無事に帰って来ます。…“約束”です。｣
相澤｢！…ああ。“約束”だ。｣
コツン。
俺と櫻間は拳を合わせた。
そうして櫻間は福岡へ向かった。
相澤｢………。｣
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れみ(プロフ) - 感動しました、とっても面白かったです！これからも無理せず頑張ってください！応援してます！！ (2022年11月14日 15時) (
レス) @page43 id: 1b5296e87c (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ餅 - 面白いです！更新頑張ってください！ (2022年11月4日 17時) (レス) @page47 id: 7e418e6972 (このIDを非表示/違反報告)
ベル - 一気読みさせていただきました！とても面白かったです！よく考えられてるストーリーで最高です！。更新頑張ってください。 (2022年11月1日 22時) (レス) @page47 id: 6b74fe665f (このIDを非表示/違反報告)
イマツギ(プロフ) - 続きが楽しみです。お時間があれば更新頑張ってください！ (2022年10月10日 22時) (レス) @page41 id: f5ff06f155 (このIDを非表示/違反報告)
パイナップル(プロフ) - このお話とっても大好きで何回も読み直してます…！！続き待ってます！ (2022年9月1日 3時) (レス) @page34 id: 16127b2cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嶺真 | 作成日時：2022年6月9日 23時
