秘めた心2 ページ41
Aside
A｢私…相澤先生のことが好きです。｣
ニコッ。
相澤｢………は？……それは一体…｣
A｢相澤先生のことが、A組の皆のことが…大好きです。｣
相澤｢！…そういうことか…。…いきなりどうしたんだ？｣
A｢何か…伝えたくなって。今まで言葉に出したこと無かったから。…私にとって、相澤先生は特別なんです。｣
相澤｢！｣
A｢先生の全部が…“好きでした”。｣
相澤｢櫻間…｣
A｢最後に一つだけ、お願い聞いて貰ってもいいですか？｣
相澤｢…ああ。｣
A｢もう一度…抱き締めてほしいんです。｣
相澤｢！……ああ。いいよ。それでおまえの心が埋まるなら。｣
ぎゅっ。
相澤先生の腕の中に、私はすっぽりと収まった。腰と後頭部に手が回され、相澤先生の香りに包まれる。
相澤｢…最後…なんて言わずに、おまえが辛い時、苦しい時、いつでもこうやって抱き締めてやる。俺はおまえの傍にいるよ。｣
本当に…最後の最後まで優しい。…優しすぎるよ。
その優しさは…私が手のかかる生徒だから？問題児だから？それとも……
A｢……。｣
決心する為に来たのに…離れたくなくなってしまう。
A｢ありがとう…ございました。｣
パッ。
私は相澤先生から離れた。
もうこの声を聞くことも、優しい手に触れることも、温もりを感じることもない。
スッ。
A｢上着…返します。わざわざ外出て来てくれてありがとうございました。…おやすみなさい、相澤先生。｣
相澤｢…おやすみ。…櫻間！｣
A｢？｣
相澤｢1人で…抱え込むなよ。｣
A｢何のことですか？｣
相澤｢…いや…また明日な。遅刻するなよ。｣
A｢…さようなら。｣
ザァァァッ。
1-A寮
自分の部屋に戻ってきた。A組の皆はもう寝ているようだ。
スッ。
私は福岡でおじいちゃんから貰った刀を背中に下げた。
前に使っていた刀は置いていく。他のものも全て。
皆との写真も、相澤先生がくれた赤いマフラーも。全て。
思い出も未練も全てここに置いていく。
A｢…さようなら。私のヒーローアカデミア。｣
ガラッ。タンッ。
私はベランダの窓から飛び降りた。
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れみ(プロフ) - 感動しました、とっても面白かったです！これからも無理せず頑張ってください！応援してます！！ (2022年11月14日 15時) (
レス) @page43 id: 1b5296e87c (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ餅 - 面白いです！更新頑張ってください！ (2022年11月4日 17時) (レス) @page47 id: 7e418e6972 (このIDを非表示/違反報告)
ベル - 一気読みさせていただきました！とても面白かったです！よく考えられてるストーリーで最高です！。更新頑張ってください。 (2022年11月1日 22時) (レス) @page47 id: 6b74fe665f (このIDを非表示/違反報告)
イマツギ(プロフ) - 続きが楽しみです。お時間があれば更新頑張ってください！ (2022年10月10日 22時) (レス) @page41 id: f5ff06f155 (このIDを非表示/違反報告)
パイナップル(プロフ) - このお話とっても大好きで何回も読み直してます…！！続き待ってます！ (2022年9月1日 3時) (レス) @page34 id: 16127b2cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嶺真 | 作成日時：2022年6月9日 23時
