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Aside
パチッ。
A｢ん……。｣
ググッ。
身体を起き上がらせる。
A｢！…涙……。｣
目から涙が零れていた。
A｢……。｣
記憶が一気に流れ込んで来た。
夜神Aの記憶、そして、櫻間Aの記憶。
母さんから聞いた昔の私の話だと、記憶が無いのは夜神Aの時だけだと思っていた。けど、櫻間Aの記憶も、知らないことがあった。
父さんの死の記憶。私を庇って父さんは亡くなった。自分を責めていた私に、前を向くことを教えてくれたヒーローが居たこと。
白雲朧という高校生が、一時でも夜神Aに光を見せてくれた。そのお陰で、闇に染まらずにすんだ。本当の家族を知ることが出来たこと。
全て、思い出した。
A｢昔から…お世話になってたんだ…。｣
……今は何時だろうか？緑谷がエリちゃんを保護できたのは覚えてる。その後はどうなった？
怪我人も居たはずだ。他のみんなは？エリちゃんは？サーは？相澤先生は？
A｢結構包帯巻かれてるな…。｣
自分の身体を見ると包帯だらけ。確かに結構瓦礫突き刺さってたけども。そんな深くはなかったはずだ。
シュルッ。
A｢もう大丈夫だね。｣
腕に巻かれていた包帯を外して傷を確認する。傷はもう塞がっていた。
今思えば…最後治崎と戦って吹き飛ばされた時、地面に叩きつけられずにいたのは…父さんのお陰なのかもしれない。父さんの“個性”が、思いが、私を守ってくれたのかも。
それならサクラが落ちていたのも納得出来る。
守るつもりでいても…私はいつも誰かに守られている。
…大丈夫。私には、守りたいものがあるから。だから…どこまでも強く、優しくなれるんだ。
グゥゥッ。
A｢…あ。｣
物凄い大きな音でお腹が鳴った。
私何日寝てたんだろ？携帯…無い。
A｢お、誰か見舞いに来てくれてたのかな。｣
横を見るとテーブルに果物盛り合わせ、お菓子の詰め合わせがあった。
A｢いっぱいあるなあ。どれ食べようかな…。｣
ガラッ。
A｢お？相澤先生だ。見舞い来てくれたんですか？｣
へラッ。
相澤｢！｣
ズンズンズン。
お、おお…？何か凄い圧が…。
声を掛けたのに反応はなく、無言で私の横まで来た。
ぎゅっ。
A｢！｣
先生は私の手を握った。
相澤｢良かった…。おまえはどれだけ心配かけるんだ…。｣
A｢あはは…、もしかして、結構寝てました？私。｣
相澤｢3日。｣
A｢マジすか。｣
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なな(プロフ) - 面白すぎて一気に読んじぁいました！続き楽しみに待ってます！！ (2022年3月20日 11時) (
レス) @page40 id: 3ff4e36bb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嶺真 | 作成日時：2022年2月5日 20時
