Escape to fantasy (ページ6)

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サークルの後輩の青木くんページ6

「先輩、僕のこと男として見てくれませんか？」

私は今、俗に言う壁ドンというものをされながらこの顔がいい男に口説かれている、と思う。

なぜこんな状況になったのか、整理しよう。

この壁ドンをしている男の子はサークルの後輩、青木滉平君。

新歓と称した飲み会で隣の席になって以来何故か好かれていて頻繁にサークル外でも声をかけてくれる。

青木君の可愛らしい仕草や表情を見ているとなんだか放っておけなくて私もつい面倒を見てしまう。

たまに気になるパンケーキ屋さんがある、とか行ってみたいカフェがある、と青木君に声をかけられ一緒に出かけることもある。

その度に「先輩とデート出来て嬉しいです」と可愛らしい笑顔を見せながら言う。

なるほど、今どきの子は平気でそんなことが言えるのか、と1つしか歳が変わらないにも関わらず関心しながら

「兄弟デート的な？私も青木君と出かけられて嬉しいよ」

と無難に返せば青木君の顔はなんだか晴れない表情をしていた。