Escape to fantasy (ページ3)

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そこからはもう嵐のように物事が進み、その日のうちに同棲が始まった。

さすがに20歳の男の子とお付き合い初日から一緒に住むのは親御さんにどう思われるか、と考えたが

滉平「僕、Aさんと離れたくないです、それにうちは20歳越えたら自分の好きにしていい家なので。」

私の考えをまるで全部読んだかのようにそう告げられた。

極め付きには

滉平「ダメですか、、、？」

と子犬のようなきゅるきゅるの目で言われてしまった。

滉平君のような可愛い顔でそんなこと言われたらノーとは言えず。

あぁ、実家のお父さん、お母さん。

娘はとってもちょろい子に育ってしまいました。

それから今に至る。

今思えば可愛い顔してやり手だな、と思う。

同棲生活に不満はなく、寧ろ滉平君に無理をさせてるんじゃないかと思ってしまうくらい彼は色々なことをやってくれる、感謝しかない。

そんな滉平君が最近、忙しいのか一緒に住んでるにも関わらずあまり顔を見せてくれない。

大学がある日はもちろん休日も朝から晩までびっしりとバイトをしているっぽい。

毎日遅くに疲れた顔で帰って来る。

それだけ疲れている時にも彼は

滉平「Aちゃん、最近ご飯作れなくてごめんね」

と謝る。

「気にしなくていいから！それより疲れてるんだからしっかり休んで？」

滉平「うん、ありがとう。Aちゃんもね。」

ご飯の用意なんてしなくていいし、気遣ってくれなくてもいいから、もう少しだけ一緒にいてよ。とは絶対に言えない。