霞柱の元恋仲さん:02

陸拾壱 ページ16

You side





だが、日も暮れそうだったので

私が来れる日に見てあげる、という約束で

その日は宿に戻った。









『ふう… 疲れた。』


湯に浸かりながら考える。





ちなみに今日は 健康の湯 とかいう場所だ。

美容の湯とさほど変わらない気がするけど。




今日は 鉄穴森さん探しをしたし、炭治郎くんの鍛錬の約束もした。 そしてなんと言っても






瀬田幸次郎さんに会ったこと。






こんなことって あるのね… なんて考えてたら、





「あら！また会ったわね！」


『！あ、みつりちゃん！』




たわわなみつりちゃんと会いました。





「今日は健康の湯、なのね！」

『ええ。でも 美容の湯と何が違うのか…分からないよ(笑)』


「ふふ、でも ちょっと香りが違う気がするわね！」

『言われてみれば… こっちの方が 柑橘系の匂いがする。』

「そうね！」





「あら、はるかちゃん、何かいいことでもあった？」

『え？』

唐突に聞かれて吃驚した。


「なんだか、こう 幸せそうな顔をしてるわ！キュンとしちゃう！」


『えっ！ 顔に出てる！？』


「ふふ可愛いわよ！」






恥ずかしい… ながらも 幸次郎さんに会ったことをみつりちゃんに話した。


「まあ…宗次郎さんにはお兄様がいたのね」


『ええ。まさかここで会うなんて』


「運命、かもね！ふふ」


『もう…みつりちゃんたら！(笑)』




運命かぁ… 幸次郎さんが、わたしの…


『…幸次郎さんが わたしの運命の人…っていうのは』



「？」


『…しっくりこない、かも。』


「あら！なら 誰が運命の人？」


『…時透くん、とか？』


なんて言うと、 みつりちゃんは3秒ほどぽかーんとしたあと、

ぶくぶくぶく …と 湯船に沈んで行った。




『みつりちゃああん！！』

「あわわ…ぶくぶく」


急いで救出して、話を戻す。



「つっ、ついに！！ Aちゃんも無一郎くんへの想いを自覚したのね、！きゃーーー！」


『わっちょっと！ 声が大きいよ〜！』




女湯に響き渡りました…(笑)









『でも…なんだか 恋とは違う気がするの』

「えっ、どういうこと？」


『 時透くんといる時は…
家族に包まれているような すごく 愛おしいと思われてるような… 暖かい気持ちになるの』









「ふむふむ…なら、Aちゃんは 無一郎くんといる時、どんな気持ちなの？」

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