霞柱とその元恋仲さん

廿参 ページ24

You side









よし、もう家に帰ろう。そう思った矢先に






時透「あ、A…」



なんでこう、 わたしは 家に帰ろうとする時に 人と会うのだろうか。









『時透くん。こんなとこでいるなんて、珍しいね』





時透「買い置きの大根、無くなっちゃったから」



『ふふ。相変わらずのふろふき大根好きだね。』



時透「うん。でも Aが作ったふろふき大根が、1番美味しかったよ」


『あら、お世辞が上手ね。』


「お世辞じゃないよ」



『前は、毎日みたいに沢山作ってあげてたよね〜。』


「うん、食事の時間が幸せだった」



『…食事だけ？(笑)』


「意地悪な事聞かないで(笑)」



全部だよ、って肘で小突いてくる。


「また、食べたいな〜」



あざとい目で訴えかけてくる。



『もう…(笑) ほら、時透くんの屋敷いこ。作ってあげる。』



「やった〜」






なんだか、今日は時透くんとは 気まづくならない。









ーーーーーーーーーーー







時透くんの屋敷に入り、 二人で仲良く

ふろふき大根をつくる準備をする。





なんか、これ… 冨岡さんの時とデジャヴだな





「なーに考えてるの」


ぴん、なんて デコピンしてくる


『いたっ』


「ふふ、 ぶさいく」


『ぶさいくになるなら デコピンしないでよ！』


「ふふ。嘘だよ 超可愛い。」



『も、もう…ほら、はやく火付けて！』


「ふふ、うん。」



からかってくるばかりの時透くん。




…なんだか 付き合ってた頃に戻ったみたいだな…





ていうか ぱぱっと 料理作っちゃいたいのに…





調味料を 混ぜ、 大根にかける。

『はーい、大根さん、よく染み込んでね〜』


「染み込んで〜」


二人で 大根に うーー と 念を送る。




煮込んでいるうちに 味噌ダレを作る。





「こう？ちがう？」



『合ってる！でも 味噌がダマになってるから 潰すようにしてね』



「はーい、お母さん」



『お母さんじゃありません！』


『なんか今日の時透くん 生意気！』



「ふふ、そう？久しぶりにAのふろふき大根食べれるからかな」


『もう。(笑) そろそろ煮込めたかな。』




「『美味しそう〜』」


それを見ればほくほくと湯気を立てていて、早く食べたいなんて思わないわけが無い。




そこからはもうぱぱっと 味噌ダレかけて


ワクワクしながらふろふき大根を完成させた。

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