【歌い手】スクールライフ＊私がいて君たちがいた＊Ｐａｒｔ２ (ページ8)

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ＬＨＲページ8

「よぉーっし！今日は、文化祭の出し物決めるよっ！なんかいい案ない？？」

いつも通り元気な、９６ちゃん声で始まったＬＨＲ。

そっかぁー。もうすぐ文化祭かぁ。

去年は劇やったんだよねー。

なぜか俺女装させられて、王子様役の歌詞くんとキスさせられそうになったんだっけ。はは。

俺、男なのに。

ろんちゃんとかヤマイちゃんとか人気な女子はちゃんといるのにさ。

まぁ３年生は飲食店ＯＫだし、もうあんなことにはならないでしょ。

「はいはーい！！俺、メイド喫茶がいい！！」

「おぉ！それいーなっ！！てか店長はもちろんメイドだろ！？」

「「キャーーーー！！！」」

ある男の子から発せられた言葉。

それに盛り上がる周囲。

ん？

えーと。

これはどういうこと、かな？

「えー、じゃあメイド喫茶っていう意見が出たけど、みんなどう？」

「んー。いんじゃない？」

「さんせーい！」

「店長hshsコスプレhshs……」

……最後のは聞こえなかったことにしよう、そうしよう。

てか、いんじゃないってどういうこと？

俺、男…。

そんなカンジで進んだＬＨＲは、わずか１０分足らずで決定し

早速準備が始まった。

「てんちょ～？こっちおいでー？」

恐ろしく黒い笑みを浮かべた女子数人が、巻尺を持って迫って来た。

「サイズ測りましょーねー？」

「服脱いで」

「手、上げて」

「動かないで」

あっという間に服を脱がされ、身体にメジャーを巻かれてサイズを測られた。

女子、怖っ。

「あら？てんちょうあんまサイズ変わってないわねー？」

「背は伸びたのに？」

「だって、ほら…」

そう言って、手元のファイルを見せてくる。

残りの子たちも覗きこんでいるため、半裸の俺は正直あまり見えない。

……まぁ、半裸は関係ないけど。

「じゃあ、アノ衣装、まだ着れるってこと！？」

「うん！しかも背が伸びた分丈が短くなって！！」

「「「ミニドレス！！」」」

キャー！！と盛り上がる方々。

いや、俺着ないし。

あの時だって、９６ちゃんがどーしてもって頼むから着たんだ。

自分からなんて、絶対着ない。

てか、着たら変態でしょ。

更衣室で同じようにサイズを測られているはずの、ろんちゃんとヤマイちゃん。

さっきの話し合い中、ろんちゃんはあんまり乗り気に見えなかったな。

ヤマイちゃんはいつも通りだったけど。

一人だけ大人って感じで、あの騒ぎを眺めてるだけ。

嫌だったりしないのかな。