HR ページ3
「はいはーい、お前らぁー席着けー。ＨＲはじめるぞー」
そんな声と共に教室に入って来たのは担任の９６ちゃん。
ちっちゃくてかわいい俺のお気に入り。
「９６ちゃ〜ん、おはよー！！」
「おはよ！！てか先生って呼んでって言ってんじゃんっ！！」
「あはは〜」
いつも明るくて笑顔で、元気な９６ちゃんは、俺とは正反対のハスキーな声の持ち主だ。
だから怒るとすごくコワい。
けど切り替えも早いから生徒にも好かれてるんだよね。
身長が小さいせいか話しやすいし、相談とかも乗ってくれるから頼りになる。
女子なんかには、カッコイイとかってファンがいるくらいだ。
……俺なんか可愛いしか言われたことないし。
ま、いいけどね。
「よーしっ、あいさつするよー？起立ー。礼ー」
「「お願いしまーす」」
「座れー。具合悪い人いるー？いないー？？いないねー、じゃあ…」
いつも通りの流れでＨＲが進んでいく。
教壇に立った９６ちゃんは、手元の紙をガン見しながら連絡をする。
「……そんなカンジだから後みんなよろしくねー？ちゃんと移動してよー。じゃ、解散」
やべっ、聞いてなかった。
どーしよっかなー。誰に訊こう…。
「店長、放課後一緒に行きましょ？」
「………んーと？どこに？？」
「え？…聞いてなかったのね。職員室よ。呼び出し。多分委員会関係じゃない？」
「おぉー！ありがとぉ！！さすが、頼りにしてるよ〜」
「ちゃんと聞こうね？」
「はぁーいっ！！」
「じゃ、私行くから」
そう言って手を振る女の子は同じ委員会に入っていて、
成績優秀、眉目秀麗、お姉さまと慕われてるヤマイちゃん。
スタイルよくて背も高いモデル体型な彼女と、
ゆるふわ系天然女子っていう肩書きを持つろんちゃんは正反対故に人気を二分している。
ようするに、３年男子の７割がこの２人の内どちらかのファンクラブに入ってるんだよね。
残りは、２年の松下ちゃん狙いのロリコンが２割と、
「店長、好きだー！！」
「え、でも俺男だしー？」
「俺店長なら男でも構わない」
「え、俺が困る」
っていう変な人が１割。
てか、こーゆーの松下ちゃん喜びそうだなぁ。Ｂ★Ｌ的な？？
ま、当然俺は男に興味ないし、そーゆーのに発展したりしないけどね。
ちゃんといるから。想い人ってやつ？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「歌い手」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ふくふく | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fukufukuka3/
作成日時：2014年11月6日 14時
