公安 ページ8
ミハエラがホークスに連れてこられた先は、ヒーロー公安委員会。
そして今、ミハエラと会長が向き合うように座っている。
『んで、私に如何様で？』
会長「先日の事件、拝見させてもらったわ。」
「貴方のその個性、きっと世の役に立てる。」
「公安に入らない？」
『無理。』
ミハエラは即答した。
そんな彼女を見て、ドアの近くで話を聞いていたホークスが吹き出しそうになっていた。
『申し訳ないけど、私は誰かの下で働くっちゅうことはしたないねん。』
『てか、そもそも私この世界の人間じゃないから。』
会長「この世界の人間ではない…？けれど、貴方個性を持っているのよね。」
『これは個性ちゃう。魔法や。』
会長「そう言われても、証拠がなければ信用できないわ。」
確かに、とミハエラが証明できるものを考えていると、会長が“イレイザーヘッド”を呼べ、
とホークスに言った。
暫くすると、黒髪の気だるげな男が現れた。
相澤「何ですか、急に呼び出して。」
会長「この子の個性を消して欲しいの。頼めるかしら。」
相澤「あれ、この子って…」
会長「そう。昨日の事件の子よ。」
ホークス「はいはい、ちゃちゃっとやりましょ？」
ホークスがそう言うと、相澤は個性を使った。
会長がミハエラに魔法を使うよう言うと、ミハエラは手のひらで小さな竜巻を起こした。
ホークス「個性が…消えてない。」
会長「貴方の言うことは本当だったのね。イレイザー有難う。」
相澤「不思議ですね、この子。何者なんですか。」
『ただの神様やで。』
ミハエラ以外の3人はそれを聞いてポカンとした。
四人の間にはしばらく沈黙が流れたが、会長が最初に口を開いた。
会長「…取り敢えず、貴方は保護対象だわ。」
『保護対象…？』
会長「えぇ。魔法という謎の個性、それに先程の発言。」
「貴方のような異質な存在がヴィラン側になってしまったら、現在のヒーローでは手に負えない。」
『ヴィラン？』
会長「先日貴方が倒したヘドロのように、犯罪を犯す者のことよ。」
『あぁ…ヒルチャールみたいな。』
また訳の分からない単語を発するミハエラに耐性が付いてきたのか、会長は話し続けた。
会長「そこで、貴方には雄英高校に入学してもらうわ。」
『雄英高校？』
会長「ヒーローを育成する高校よ。」
『へぇ。』
会長「貴方を特別推薦者として校長に申請しておくわ。」
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作者名：るみえる | 作成日時：2023年11月20日 16時
