吸血鬼様、悪魔学校へ行く。【魔入間】

6人の吸血鬼 ページ9

ミルタside

私が理事長室に入ると、理事長、イルマ、オペラ………

『え、アリス？』
「ミルタか。何故此処に？」
『イルマを探してたのじゃ。アリスこそ何故…？』
「私はこのイルマ様に忠誠を誓った者として、此処に居るのだ！
どうだ、羨ましいか！」

アリスが少しニヤッとする。
何じゃ、挑発か？

『それを言えば、私はイルマの護衛じゃぞ？
それも、昨日からな。』
「くっ、何だと…？」
『じゃから、昨日サリバンが家に来て私に護衛するよう頼んできたと言ったのじゃ。
聞こえなかったかの？』
「私が負けるだと…」

余程悔しかったんじゃの。
ふん、ざまあみろじゃ！

『アリスが私に勝とうなど、100万年早いのじゃ。』
「ミルタちゃん遅い！一体何してたの〜!?おじいちゃん心配！」
『私の祖父は爺様だけじゃ。
バラム先生と、空想生物学の考察を話し合っておっただけじゃよ。』
「もう知り合いの先生が出来たの！ベルフェ君が聞いたらなんて言うかな〜」
「おじいちゃん、ベルフェ君って…？」
『ベルフェ君というのは私の祖父であり、理事長の同級生じゃ。
本名はベルフェではなく「ベルフェゴル・イシュタール」。
イシュタール公爵家の現在のトップじゃ。』
「へぇ〜！
じゃあ、次期公爵はミルタのお父さんって事？」

あ〜……そこに触れてしまったか。

『本来は……な。』
「どうかしたの…？」
「イ、イルマ様！それについては、私が説明します…！」

あたふたアリスは、私の代わりにイシュタール家の現状について話してくれた。
あんなに焦っているアリスは初めてじゃ。
そりゃ、魔界の誰もが知っている事をその話題の中心である私に聞くのは大問題である。
まぁ、イルマは昨日まで元の世界にいたんだし仕方あるまい。

「ミルタ、ごめんね！嫌な事聞いちゃって！」

アリスの話を聞き終わったイルマは、焦った様子で謝ってきた。

『構わぬよ、あんな奴等気にする必要も無い。』
「良かった…」
「ミルタ、矢張り此処に居たか。さぁ、共に帰ろう。」
『爺様……嗚呼。じゃあ、私はもう帰る。また明日の。』
「うん、また明日！」

「ミルタ、入学式での事だが…」
『何か悪い所でもあったかの？』
「いや…とても素晴らしかった！流石は儂の孫だ…！」
『そんなに褒められるとは…ふふ、光栄じゃな。』
「そういえば、お前がバラムとぶつかったところを見たんだが、大丈夫か？」


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変な所ですが、切ります！

誤字を修正しました。

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