車 内 恋 愛 。 【Yabu】

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｢ついてきてくれてありがと。
私の家ここなの。｣




目の前に広がる豪邸。




しかも俺の家から近い？




宏｢でかいね…｣




Aちゃんは構わずインターホンをならす。




インターホンからはAちゃんのお母さんらしき人の怒鳴り声が聞こえた。




｢ごめんなさい。
でも、お友達がここまで付いてきてくれたの。｣




玄関のドアが開いた。




｢あ、お母さん出てきちゃった。｣




宏｢お、お母さん？｣




上手く状況が掴めなかった。




A母｢こんな夜遅くに娘がご迷惑おかけいたしました。｣




宏｢いえ…｣




A母｢もしかして薮くん？｣




宏｢あ、はい。｣




A母｢Aの口からよく出てくるのでね。｣




｢ちょっと、お母さん！｣




A母｢かっこよくて優しい子だと聞いてますよ。
これからもAのことよろしくね。｣




横でAちゃんは口をとんがらせてお母さんを睨んでた。




宏｢はい。
では、失礼します。｣




俺今ニヤニヤしてないかな？




｢じゃーね。
また明日｣




宏｢うん。｣




軽く会釈をしてその場を立ち去る。




“彼氏？”




Aちゃんのお母さんの明るい声が聞こえた。




“違うって”




完全否定




そりゃ否定するか

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