白鳥沢のマネージャーはウシワカの幼馴染で元セッター (ページ2)

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幼馴染との出会い1 ページ2

Aが彼と出逢ったのは、Aが小学生の時だった。その日、Aは小学校の授業が終わり、帰路に着いていた。そして、帰り道にある公園の脇を通った時、Aは何かのボールを持った少年の姿を目にしたのだ。

少年は父親と思わしき男性と、ボールを使って何かの練習をしていた。Aは、彼らがただボールで遊んでいるだけだと思った。しかし、ボールを持った少年の顔は真剣そのものだ。その姿は幼いAが恐怖を覚えた程だった。

よく見てみると、少年の持っていたボールは、Aの知らない青と黄色のボールだった。少年はAに気付くことなく、黙々と父親とボールを使って何かの練習をしていた。

すると、父親が少年に何かを言ってボールを宙に投げた。何が起こるのだろう、とAは期待するように2人を見つめる。ボールが宙を舞うと、少年は助走してボールに向かって飛び、左手をボールに叩きつけた。

―――バシン！

瞬間、痛そうな音だとAは思った。
少年に叩きつけられたボールは父親の元に返っていく。父親は難なく、そのボールを両手でキャッチした。まだ、身体の未熟な子供のボールだからこそ出来た芸当だと今なら分かる。

しかし、当時のAはそんなことを知らなかったので、純粋に2人が凄いと思った。特に、ボールに向かって飛んだ少年の姿は、まるで鳥のようだと思ったのだ。