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やけにしんみりとした空間に息が詰まる。
涼しい風が私たちを撫で、鼓動を冷たくさせた。
「‥‥ごめん。‥本当は、今すぐ答え出してほしい。」
『…‥‥‥‥‥‥出せない。‥‥わかんないから。』
「‥‥わかって。俺の気持ち。」
『‥‥‥それは、知ってるよ。』
ぎゅうと強くなる佐久早君の手に、何故か切なさを感じる。
しかし、この状況が続いたら、誰かに見られる可能性が高い。
どうしても佐久早君から離れたかった。
「‥‥‥ごめん、もう遅いから送る。」
『‥‥ううん、大丈夫。佐久早君も早く帰ってよ。…明日最後の練習だから。』
「‥‥分かった。」
少しずつ遠くなる距離と、見えなくなる後ろ姿。
ためらった足も、やっと動くようになって駅まで向かった。
…私の本当の答え、
__なんて、考えてもわからなかった。
だって、まだ好きかどうかわからないから、ね。
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ハルスケ(プロフ) - こころさん» うわ!!嬉しいです!!更新したばっかりなのにありがとうございます!!次も楽しんでください! (4月6日 15時) (レス) id: 55b59344d6 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - めっちゃ面白かったです!!お疲れ様でした!次のお話も楽しみにしてす! (4月6日 15時) (レス) @page19 id: 21b59bfcab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハルスケ | 作成日時:2024年2月26日 17時