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「‥‥あー、知ってるぞ？その話。佐久早から聞いた！」
『…え、本当？』
「‥‥おう！佐久早がそれでちょー！！イラついてたからな！」
にこやかに笑う木兎君は、何か独り言を言いながら考えているそぶりを見せた。
選手は選手でいろいろ知っているのかもしれない。
「…Aはさー、侑が好きなら付き合ったらいいんじゃね？」
『…‥それは、そうだけど…。』
「‥‥男経験とかなさそうだもんな！Aは！」
『‥‥‥ま、まあ…。』
図星をつかれ、少し悲しくなる。
これまで彼氏がいない、好きな人もいない、ドキドキすることもなかった。
全てはバレーに費やしていたため。
「‥‥なあ、A。」
『…え？』
聞いたことのない低い声が横から聞こえた。
振り返ると、いつもの笑みのない木兎君がただ私の目を見つめているだけ。
『…木兎君‥？』
「…こーやってさ、…近づかれて、目をじっくり見られて、触られたらさ、ドキドキしない？」
妙にイケボで近づき、私の頬に触れる木兎君。
こんなに真剣で、男らしいところはバレーのプレー以外では見たことがなかった。
「…ねぇ、どうなの。」
『…ッド、ドキドキしない。』
「…‥えー！？マジで！？俺悲しい！！」
『‥‥ッあ、戻った。』
いつもの元気さを取り戻し、にっこり微笑む木兎君に何故か安心する。
私にドキドキするか試させていたのだろうか。
それにしてもかっこよかったと思う。
『…宮君のことが好きになったら、もう一度、向き合ってみる。』
「…おー！そうだなッ。佐久早にもかまってやれよ！」
『‥あ、‥うん。』
木兎君のおかげで、気が少し楽になった気がする。
気のせいでもいいから、楽になったと言ってくれ。
神様。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
おまけ。
『…木兎君、そんなイケメンな行動、誰から習ったんですか。』
「…んー？あー、後輩の赤葦っていうやつなんだけど、こうしたら女の人を堕とせる？らしい！」
『‥‥へぇ、…そうなんだ。』
その赤葦っていう人、ただものじゃないかもしれない…。
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ハルスケ(プロフ) - こころさん» うわ！！嬉しいです！！更新したばっかりなのにありがとうございます！！次も楽しんでください！ (4月6日 15時) (
レス) id: 55b59344d6 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！お疲れ様でした！次のお話も楽しみにしてす！ (4月6日 15時) (レス) @page19 id: 21b59bfcab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルスケ | 作成日時：2024年2月26日 17時
