第21話 ページ21
.
大きな声が、カウントダウンを示している。
「「「「5,4,3,2,1!!!!!!!」」」」
1と言われた瞬間、空高く上り詰める光が見えた。
そして破片が散るように、綺麗な色とりどりの火花が散りばめ、私たちを照らした。
『…‥きれい…。』
スイカの形や、ニコちゃんマークの形が次々に映し出される。
私だけ舞い上がってしまったのか、角名君の声は一切聞こえなかった。
角名君の方を見ると、ただただ空を見上げているだけ。
「…‥A。」
『‥‥なに‥?』
いつもの優しい角名君の声は、花火の音に消されながらも聞こえる。
目がパッと合って、妙に静かで心臓の音が激しくなっていた。
「‥‥‥‥‥‥好きだよ。」
たくさん聞いてきたはずの、たったの四文字の言葉。
今日は何故か私の心の中に染みついていき、今ここで私の返事をしなくちゃいけないと感じる。
‥‥‥私の気持ち、
私が角名君に思っている、大好きの言葉。
辛かった出来事も、全て角名君のことで埋め尽くされて、溶けていく。
『‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥私‥、も。』
そう言うと、バックで花火の音が響く。
今日一番の花火だろうか、さっきのより音も大きい。
「…‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥え、‥‥マジ?」
『‥‥‥‥うん。』
「‥‥‥‥付き合ってくれたりする‥?」
『‥‥‥‥‥‥‥喜んで//。』
初めてちゃんと好きだって思えた人と付き合うことができたんだ。
それもこんなに素敵で、優しくて、かっこいい人。
『…‥あ、ありがとッ。角名君‥//。』
「…‥‥俺こそ。‥‥‥ありがと、A。」
優しく抱きしめてくれる角名君の手は、いつもよりも暖かくて、
優しかった。
.
112人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハルスケ(プロフ) - 零さん» 零さん!?‥間違えでなければ‥ブラックジャッカルの面倒見役でもコメントしてくださった方ですか?そうであれば嬉しいです!‥これからも頑張ります! (2月8日 16時) (レス) id: 55b59344d6 (このIDを非表示/違反報告)
零 - うぅぅ〜!ハルスケさんの作品、大好きですぅ…!もどかしくてそわそわしちゃうけど、それも良いなぁ…って…! (2月7日 18時) (レス) @page18 id: e8df603e1f (このIDを非表示/違反報告)
紗雪 - ありがとうございます! (1月21日 21時) (レス) id: 2d0dd09cc8 (このIDを非表示/違反報告)
ハルスケ(プロフ) - 紗雪さん» 紗雪さん!応援ありがとうございます!‥あつむ落ちですか…。う〜ん‥‥、次の作品の主人公をアンケートを取って決めるつもりなので、必ずあつむを入れます!それか、あつむ落ちを作ります! (1月18日 17時) (レス) id: 55b59344d6 (このIDを非表示/違反報告)
紗雪 - ハルスケさん!侑落ちの作品描いて欲しいです!それといつも応援しています! (1月18日 3時) (レス) @page9 id: 2d0dd09cc8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハルスケ | 作成日時:2023年12月25日 17時