双子やったなんて聞いとらん【宮侑】 (ページ17)

今日:5 hit、昨日:2 hit、合計:40,098 hit

嫉妬心ページ17

彩咲side

モ1｢侑君、彩咲のこと絶対好きやで！｣

モ2｢それな！うちもそう思うてた！｣

彩｢えっ！？そ、そんな事ないよー！｣

昔からモテる方ではあった。

別に、ぶりっ子という訳でもなく、でもそれなりに他人の目を気にして生きてきた。

1年の頃、この事を聞いてから、何となく侑を目で追ってる内に、彼に惹かれていた。

勉強が苦手な彼も、バレーに一生懸命な彼も、気づけば大好きになっていた。

そんなある日、

モ2｢なぁなぁ！侑君！Aちゃんに告ったらしいで！｣

モ1｢えー！嘘やん！彩咲の方がええやろ！｣

｢なんで…｣正直そう思った。

小さい頃から、私とAは比べられてきた。

もちろん、人目を気にして、明るく接してきた私の方が、周りの評価は高かった。

Aは、基本無関心だから、無愛想と思われることが多かった。けど、バスケには誰よりもひたむきで、私の方が上手かったのに、気がつけば評価は逆転して行った。

｢Aちゃん、優秀選手に選ばれたみたいやなぁ｣

｢えらいなぁ。彩咲ちゃんの方は愛想はいいんやけどねぇ｣

好きな人もそうだった。

Aは、思ったことをはっきりと言う。だから、周りの信頼が厚くて、気がつけば私の好きな人は大抵、Aのことが好きだった。

“ずっと負けてる訳には行かない。”

そう思ったのは確かだった。

でも、別にAが嫌いな訳ではない。多分、私の中で“嫉妬心”が出てきてしまった。

侑だけは、取られたくないと思ってしまったのだ。

そう思ったら、既に言葉に出てしまっていた。

ごめんね。A。こんな酷い姉で_______

彩｢私ね、侑のことが好きなの｣