20.サムのS ページ20
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次の日、侑の教室へ行くと何人かの女の子に囲まれてしまった。
「えー?なんなんこの子、アツムの彼女やないやろうねー?」
「アツム!次彼女作るときは私候補に入れてって言うたやん!」
少し派手で、大人っぽくて、可愛い女の子たち。
侑のとりまきなんだか女友達なんだか元カノなんだか、その関係性は不明だけど
よく侑と一緒にいる子ばかり。
「喧しい、ブスども。散れや」
侑が割って入り、私の肩を抱く。
「俺の彼女やで。お前らどっか行け」
教室の皆に聞こえる声。
恥ずかしい………。
“嘘やんー、いやや“
“どうせすぐ別れるって“
女の子達の視線と声が心に刺さる。
「ほんなら、弁当食おか!」
侑は何事もなかったかのようにお弁当を広げ出した。
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「Aちゃん。聞いてたで、昼休み。ツムとラブラブやん」
待ち伏せでもしていたのだろうか。
私の教室の近くで声をかけられた。
「治くん……」
「なぁ、ツムと別れて俺と付き合わん?」
突然の言葉に驚いた。
ああ、でも冗談………やんな?
「冗談やないで。ぶっちゃけAちゃん、俺でもいけるやろ?同じ顔やしさ」
なんか軽い女と思われてるんやろか。
「私は……侑の彼女やし、侑が好きやから……」
「ほんなら、侑と別れてからでええから」
別れる前提?ほんまに、この人……私、怒ってもええかな?
「そんなん、無理やわ……顔同じでも、侑と治くんは違うもん。違う人や」
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茜(プロフ) - 蓮華さん» ありがとうございます!!関西弁もこの話もちょっと自信なかったのでそう言ってもらえて凄く嬉しいです!これからもがんばります。 (2018年6月12日 18時) (レス) id: ac176d995c (このIDを非表示/違反報告)
蓮華 - 完結おめでとうございます!!めっちゃ面白かったです!!私関西に住んでるんですけど、関西弁もしっくりきててめっちゃなんか嬉しかったです笑←これからも応援してます!頑張ってくださいね!! (2018年6月12日 17時) (レス) id: 7a47d30737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茜 | 作成日時:2018年5月27日 2時