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甘やかされる*G36 ページ11

「…邪魔なんやけど」

「…」

「Aー、聞こえてる」

「…」

「聞こえてんなら、ぎゅってして」

「(ぎゅー)」

「聞こえてるやん」



慎吾君にくっついて、早1時間…。
何度か離れろといわれてるけれど、
離れたくなくて…ずっとくっついている。



「何かあったん?」

「…何もない」

「やっと喋った。
なら離れてほしいんやけど」

「…やだ」

「もう、なんなん?」

「…慎吾くんに抱き付いていたい」

「…はぁ」



あ、ため息つかれた。



「…慎吾君は…離れてほしい?」

「…その聞き方ずるいやん」

「なんで?」

「…はぁ」

「ため息2回目」

「Aのせいやろ。
そのままでええよ。でもちょっと態勢変えたい」



そう言って、うでを引っ張られて…
慎吾君の膝の中に来た。
抱きしめられてる。



「こっちのほうがええな。
これでもええやろ?」

「これがいい…」

「なら早よ抱きしめてーって言ったらええやん」

「…言えない」

「そう言うのは言って」

「…頑張る」



慎吾君の腕の中でも慎吾君にぎゅっと抱き付く。



「なんか…甘やかされてる気がする」

「こんなん、甘やかしているうちにはいらん」

「えー」

「甘やかすならドロドロに甘やかしたる」

「…んふふ〜。楽しみだな」

「楽しみって…今から甘やかしたろか?」

「え?」


そう言うと、優しく顔を上に向かされて…
キスをされた。



「し、んごくんっ」

「黙る」

「んっ…」



凄く甘い…優しいキスをしてくれた。



「…どう、甘やかされた?」

「ずるい…」

「ずるくないやろ。
その溶けた目、好きやー」

「…」

「可愛い」

「っ…」

「それに髪もいい香りするし…
A腕の中におるといい事だらけやな」

「もう、いい」

「キスもできるし…頭も撫でられるし」

「もういいから」

「こうやって…甘やかせるし」



そう耳元で言われて、そのまま耳にキスをされる。
恥ずかしくなって慎吾君にぎゅーっと抱き付いた。




「めっちゃ照れてるやん」

「慎吾くんのせいだよ」

「俺悪くないやろ」

「悪い…」

「じゃあ、もう甘やかさんけどええの?」

「やだ…」

「なら、大人しく甘やかされとって」

「…はい」



いつか反撃したい。
でも、慎吾君に反撃すると何倍もの威力で返ってきそう。

その後も慎吾君は私の髪をくるくるしたり…
頭を撫でてくれたりした。




「慎吾君…」

「んー?」

「…好き」

「俺も」


(慎吾君に勝てる日は…来るのだろうか)

傍にいる*F12→←泣き止ませ方*F9



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作者名:ゆき | 作成日時:2019年6月23日 17時

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