青く、蒼く。〜F12ver〜

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それから皆と合流して、東京に向かうための飛行機に乗る。


飛行機、飛行機…。
嫌だな…。



「しかも、隣うわっちじゃん」

「嫌そうな顔すんなよ」

「嫌ではないけど…」

「いや、その顔、結構嫌そうな顔だから」

「…」

「むすっとすんな」



そんな事を言いあっていたら、もう一人隣に来た。


拳「あれ、今日となりAちゃんだ！」

「なんか、拳士さん久しぶりな気がする」

拳「俺も」

上「俺も」

拳「上沢は飯食いに行っただろ」

上「あぁ…行ったかも」

「うちのうわっちがすみません」

拳「いえいえ、こちらこそ」

上「おい、どういうことだ」

「そのままの意味です」



あぁ、今日、この席うるさそうだな〜なんて思っていたら、
案の定お喋りは止まらず(主に拳士さん)、
翔さんに怒られた。(主に拳士さん)



拳「なんで俺ばっかり…」

「ほとんど拳士さんが喋ってたじゃないですか」

上「寝れなかった」

拳「でも楽しかっただろ？」

「まぁ…はい」

拳「Aちゃんって、クールだよね」

「そうですか？」

上「こいつ、笑うと止まらないですよ」

拳「お、さすが93年。仲良しだね〜。
最近、剛と仲良いしね」

「…そうですか？」

拳「仲良いでしょ。毎日送り迎えして…
剛も尽くすね〜」

「…優しいから」



周りからみたら、どう見えているのだろう。
お友達なんだろうな、仲のいい同級生なんだろうな。

そして、開幕と同時にそれもなくなり…
前仕事を一緒にしていた人。ってなるんだろうな。



上「…A？」

「ん？」

上「…大丈夫か？」

「なにが？」

上「いや…」

拳「…Aちゃん、大丈夫？具合悪い？」

「え、なになに？なんでそんなに心配そうに見るんですか。
大丈夫ですよ？飛行機だって無事に乗れたし」

上「そこじゃねぇよ…」

「大丈夫、あと少し、頑張るよ」



そんな目で見ないでよ。
可哀想な人って…なっちゃうじゃん。


これ以上、可哀想な人って思われたくない。

大丈夫、私の特技は隠し事がうまいことだ。



上手に、できるよ。
上手に、笑えるよ。


上手に…終われるよ。


だから、お願いだから…


可哀想な子って思わないで。


お願いだから…


(早く、思い出にして)

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