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34-帰したくない ページ21

剛くんの気持ちを知ることができて…
泣きっぱなしの私を剛くんはずっと抱きしめていてくれた。

やっぱり…優しい。


それから、2人で皆の所に戻ると、
笑ながらおめでとうと言われた。


近ちゃんとうわっちには、やっとか!
と散々言われた。


遥輝さんには、いつでも俺の所来いと言われた。



それからワイワイやったあと…




「どこ、行くの?」

「んー、ドライブかな」


「ドライブ?」

「そう、ドライブ。
少しでもAちゃんと一緒にいたくて」

「…」

「俺、今まで自分の気持ち言えなかった分、ちゃんと気持ち伝える。
あと…数日だけど、できる限り一緒にいたい」

「剛くん…」

「距離取っていたの俺のくせに…
わがまま言ってごめんね」




剛くんの横顔は少し寂しそうだった。

 


「私は嬉しいよ」

「それならよかった」



それから剛君はドライブといって、
ケーキが美味しいところとか、明日の朝ごはんにといって、
美味しいパン屋さんにも連れて行ってくれた。




「Aちゃんと一緒に行きたい所たくさんあった」

「私も剛君とたくさん行きたいところあった」

「…ねぇ、Aちゃん」

「ん?」

「今日…帰したくないって言ったら…いや?」

「っ…」



パン屋さんの駐車場で…
剛君はハンドルに額を当てながら言った。




「でも、Aちゃんは朝から忙しかったし…
ゆっくり休みたいよね」

「いや、私は…」

「ごめん、変なこと言っ「剛君!」っ…」

「私だって剛君と一緒にいたい。
だから…、だから」



距離を作らないで。
そう言おうと思ったのに、あふれる涙で声が出ない。




「ごめん…泣かないで」

「だって、剛君が悲しいこと言うから」

「ごめん…」

「謝られたくない」

「…じゃあ、決めた。
今日、Aちゃんのこと帰さない。
俺の家に連れて帰るから」

「ん…」

「荷物だけ取りに行こう」




溢れる涙を剛君が優しく拭ってくれた。
車を出して、私の家に向かう途中も、
涙が止まらない私を見て、笑いながら頭をなでてくれた。

信号待ちになるたびに手を繋いでくれた。



やっぱり、剛君は…優しい。



家に帰って荷物を持って、すぐに剛君の車に戻る。
それから向かうのは…剛君の家。



「ごめん、散らかってる」

「急に来たの私だから…」




もちろん始めて来た剛君の家。
なんか…わからないけど、緊張してきた。


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名無し17953号(プロフ) - みやさん» わざわざ返信ありがとうございます!どちらにせよ楽しみに待っているので更新よろしくお願いします! (2019年1月15日 14時) (レス) id: eb93799d33 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 名無し17953号さん» コメントありがとうございます!お気に入りに入れて頂き、嬉しいです。そして、ご提案ありがとうございます!順番に完成という場合…4番目の話がいつになるかわからず…その話をお待ちいただいている方に申し訳なく…同時進行と致しました。しかし、再度検討します。 (2019年1月15日 12時) (レス) id: c1ba2d722c (このIDを非表示/違反報告)
名無し17953号(プロフ) - すごくおもしろくて全てお気に入りにして見させていただいています!提案なのですが、最後にオチでストーリーを分けている4つの話、ひとつひとつ順番に完結させていくのはどうでしょうか!話が少し混ざってしまって混乱してしまう時があります… (2019年1月14日 22時) (レス) id: eb93799d33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆき | 作成日時:2019年1月14日 20時

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