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『そんな事ないよ、今までで一番かっこいい。約束を守るように育ててくれた、お父さんとお母さんに感謝しなきゃ』
そうだね。
両親に約束を守りなさいと言われれば、それを大人になっても守っているような忠実な人だったね。
こんなにふらふらしてるのに、それだけは絶対に外さなかった。
「家族の事をそうやって褒めてくれたのは、Aが初めてや。やっぱりAが好き、Aしかいらへんから、ずっと一緒にいてほしい」
ああ、好きだ。
流星が好きだ。
泣きそうなくらい好きだ。
ああ、違う。
もう既に泣いているから、泣きそうは違うか。
なんてこんな時まで馬鹿な事を頭の中で考える。
正面にある彼の悲痛な顔はとても綺麗で、このまま絵画にしたいくらいだ。
これだけ綺麗な顔が、余計に私を信じられなくさせている原因でもある。
けど、でも。
『………流星、好きだよ。流星を信用してみる。大好きだから』
そう言った瞬間、今度は正面から抱き締められた。
彼のとんでもなく早い鼓動が聞こえる。
「今なら死んでもええ。うん、ほんまに死んでも構わない。A、俺、Aだけを死ぬまで愛するから、俺の事愛して…」
『うん…そんなの……。もう既に愛してるよ』
「…………嬉しい…ほんっまに嬉しい。今日は絶対に持って帰る。持って帰って離さへん」
その言葉に笑いを零す私の頭を、愛しい、というように優しく撫でてくれた。
「……キスしてもええ?」
やっぱり問いかけてくる彼に懐かしいと目を細める。
こくっと頷くと、彼が下唇を食べるようにキスをした。
その後、上唇に彼の唇が重なると、どうしようもなく全身が粟立った。
『流星、大好き。もう離さないで』
「………1人になって、Aに恋して、愛したんだ。今度は、Aの隣で、Aに恋して愛していたい。きっと、きっとそれだけで世界で一番幸せになれる」
『……うん、うん、ありがとう』
「俺を幸せにしてや、A。愛してるから」
途方もない君と私の恋の続きは、途方もないくらいの幸せに溢れていますように……。
END
最後まで読んで頂きありがとうございました!
ページ数のあまりが多いので、このまま番外編を書いていきます。引き続き、よろしくお願い致します!
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みのむし(プロフ) - 最高!!!でした。ありがとうございました! (2020年8月21日 4時) (レス) id: e82b36cd8a (このIDを非表示/違反報告)
☆彡 - 誤字失礼しました。 最近一気に読むよりも仕事帰りに少しずつ読むのがいまの楽しみです(*´ω`*) (2017年11月21日 19時) (レス) id: e41e162610 (このIDを非表示/違反報告)
☆彡 - こんばんは。久しぶりにコメント失礼致します。最近一気に読むより毎日仕事終わりの楽しみです(*¨*)いつ読んでも大好きな作品できゅんきゅんしています。新作も読ませていただいております!☆体調に気をつけて頑張ってください。 (2017年11月21日 19時) (レス) id: e41e162610 (このIDを非表示/違反報告)
☆彡 - 続けて失礼致します。途方もない恋はわたしにとってとても大好きで大切な話です。それと同時にこれからも陰ながらですがみやびさんを応援しております。本当にお疲れ様でした!! (2017年10月26日 19時) (レス) id: e41e162610 (このIDを非表示/違反報告)
☆彡 - こんばんは。お疲れ様でした。この作品でみやびさんを知り感情移入するほど夢中になって読ませて頂くのは初めてでした。見た目とは裏腹な流星くんの一途な想いや主人公の葛藤など魅せ方がすごく大好きな作品です。最後まで素敵なお話をありがとうございました。 (2017年10月26日 19時) (レス) id: e41e162610 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやび | 作成日時:2017年9月30日 17時