＊Prisoner Of Love＊【名前変換】2

maybe＊80 ページ31

＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊


しばらくすると









健と准一は戻ってきて









私達は学校を後にした。









部活があった頃のように







5人で帰り








途中で剛と美希と別れた。








3人になった時








准一は 気を利かせてなのか









岡田「あ、ちょっと俺先生に呼ばれてたんだった！！」








と言って引き返して行った。









2人きりになった 私と健の間に気まずい空気が流れる。









『三宅くんが居なくなっちゃったら本当に淋しくなるよ。

うるさいほど まとわりついて来てたもんね(笑)』









「あぁーなんか その言い方冷たいなぁ(笑)

神谷って本当最初 ツンツンしてたよね？(笑)

結構凹んでたって知ってた？？(笑)」








『えー？(笑)三宅くんでも凹むんだ(笑)虐められて喜んでるのかと思ってた(笑)』









最後なのに









かわいい事の一つも言えない自分が嫌になる。









「言うネェ(笑)




あぁ




あの日はあんなに しおらしかったのにぃ(笑)」









この一言で









私の中の我慢してた何かが弾け









『素直になんかなれないよ！


健居なくなるんだよ？？


でも私引き止める権利ないし


ほんとは淋しくて


辛くて 悲しくて


思い出すのはあの日の健の体温ばかりで


今この瞬間も苦しくておかしくなり「A ごめん。」

、、、、健？』








私の溢れ出た醜い言葉を遮り









私の腕を摑んで









健の胸の中へ引き寄せられた。









もう2度と感じることの無いと思ってた健の感触に









涙が止まらない。









「待ってて。

必ず迎えに来るから。」









優しく抱きしめてくれながら









諭すように呟く健も









きっと胸が張り裂ける想いだったんだと思う。









『待ってる。』









しかし









4年後









健が私の前に現れることはなかった。

maybe＊81→←maybe＊79

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す