検索窓
今日:4 hit、昨日:17 hit、合計:75,078 hit

3 ページ8

.




「正直言うと、なるが合格するなんて思わんかった」


『正直言い過ぎだからねっ!?』



私の受ける学校は、前期だったから卒業式の前に入試は終わったけど。

梓は後期だから、卒業式の後。


なのに、この緊張感のなさ…。

まぁ、私たちらしい。


おかげさまでバッチリ合格もできて、まずは一安心だ。

まだまだこれから、家を決めたり引っ越しの準備とか色々あるけど。


まだ、実感が湧かない。梓たちと離れる日が、小瀧望と離れる日が来るなんて。

いや、想像したくないって言う方が正しいかな。


私は軽く、現実逃避をしているのかもしれない。

こんなので一人暮らしなんてできるのかな…。


と、若干落ち込んでいると、梓に背中を叩かれた。



「ほら!もうすぐ入るで?」


『…あ、うん』



そして私たちの卒業式が、始まった。


この三年間、本当に色んなことがあったなぁ。

その中でも一番濃い一年だったのは、三年生で。


今振り返ってみれば、数え切れないほどの思い出がたくさんある。

悲しいことも泣いたことだって何回もあるけど、それでも私は毎日が楽しくて。

私は、みんなに―――小瀧望に、少しでもお返しができているだろうか。


少しでも、気持ちを伝えられているのかな。


この学年みんなで集まるのも、最後。

―――もう、最後なんだ。



泣きそうになった。無性に。

鼻をすする音があちこちから聞こえてきて、みんな三年間の思い出を頭に巡らせているのかなぁと思う。

目の奥が熱い。


だけど、私は―――泣かなかった。


だって現実味がなさすぎて。

みんなと、もう過ごせなくなるなんて。

小瀧望と、もう会いたいときに会えなくなるなんて。


漠然としすぎて、よく分からない。




.

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (328 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1598人がお気に入り
設定タグ:ジャニーズWEST , 小瀧望
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さくら - おかえりなさい!お久しぶりの更新すごく嬉しいです!待ってました!小瀧くんかわいい♪これからもみやびさんの描く作品楽しみにしてます♪ (2018年10月30日 6時) (レス) id: 1dade656d2 (このIDを非表示/違反報告)
みきさー(プロフ) - 更新とっても嬉しいです! (2018年10月29日 21時) (レス) id: c0267b3386 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みやび | 作成日時:2018年10月29日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。