検索窓
今日:2 hit、昨日:17 hit、合計:75,076 hit

. ページ6

.




「うわぁぁぁあん!!お母さぁぁぁんっ!!!」



え、ま、迷子!?

幼稚園くらいの小さな男の子。


私は慌ててベンチから離れて、男の子に駆け寄った。

そしてしゃがみ込んで、男の子を見上げる。



『僕、どうしたの?迷子?』


「ふぇっ、お、お母さん、どこぉぉっ!!」



更に泣かせてしまった。

ふと男の子の膝を見てみると、痛々しく赤い血が滲んでいて。



『あ、ちょっと待っててね!』



私はまたベンチに戻り、鞄の中からポーチを取り出した。

えーっと確か…この中にあったはず…。



『……あ、あった!』



みんなから「子供っぽい」って言われる、クマの絆創膏。

まず、水で洗ってあげて、それを貼ってあげた。



「わぁ!クマさんやぁ!!」



こんなところで、これが役に立つなんて。



『お母さん、どこに行ったか分からないの?』


「……うん。わかんない」



あ、また泣きそうにさせてしまった。

慌てて私は男の子の肩を掴む。



『じゃあ、お姉ちゃんと一緒に探そっか!』


「ほんまに…?」


『うん!』


「ありがとう!お姉ちゃん!!」



ニコォッて笑う男の子に、心がポカポカした。

やっぱり私、子供が好きだ。


こういう子供たちのお世話をしたいって思う。

男の子と手を繋いだまま、小瀧望の座っている方を見てみると、



「似合ってるな」



って、小さく笑われた。

…泣きそうになった。



「あ、お母さんっ!!!」


『え!?』



突然、離された手。

男の子の走って行った方を見てみると、お母さんらしき人が男の子を抱きしめているところだった。



「ジッとしてなさいって言ったやろ!?心配したやん…!」


「ごめんなさぁい…」



素敵だなぁ、と思った。

お母さんはこっちを見て、「ありがとうございます」とお辞儀をする。


慌てて首を振ると、笑顔になった男の子と一緒に帰って行った。




.

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (328 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1598人がお気に入り
設定タグ:ジャニーズWEST , 小瀧望
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

さくら - おかえりなさい!お久しぶりの更新すごく嬉しいです!待ってました!小瀧くんかわいい♪これからもみやびさんの描く作品楽しみにしてます♪ (2018年10月30日 6時) (レス) id: 1dade656d2 (このIDを非表示/違反報告)
みきさー(プロフ) - 更新とっても嬉しいです! (2018年10月29日 21時) (レス) id: c0267b3386 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みやび | 作成日時:2018年10月29日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。